戸建て住宅の最大の魅力を活かしたイベントで集客する

「いつかはマイホームが欲しい」という想いを漠然とながらもお持ちの方は多数いらっしゃいます。しかし、マイホームといっても、新築・中古共に戸建て住宅やマンションがあります。そして、マイホームといえば一戸建て、マンションやアパートなど集合住宅は若い頃の仮住まい、という意識をお持ちの方もまだまだいらっしゃると思いますが、現実として20代で婚約期間中に持ち家を検討される方も増加傾向にあります。さらに、マンションの企画は、露天風呂付、フィットネスルーム完備、ペット可、セキュリティー強化など、お客様にとって大きな魅力を付加したりして工夫を凝らしています。従来からの「お客様動向の傾向」が当てはまらくなって多様化が進み、「目に見える」魅力で攻勢をかけているマンションでは手に入れることができない魅力を付加して、住宅展示場や完成住まいの見学会へ集客し、受注を獲得するポイントを考えてみます。

Contents

マンションのメリット・デメリット

住まいとは、暮らしていく場所です。マンションで暮らすメリットとデメリットは何でしょうか。

マンションで暮らすメリット

① 生活していく上で便利
マンションは多くの場合、駅から徒歩圏内だったり、スーパーなどの商業施設や病院などが近くにあったりして、自宅から外出する時に利便性が高い。

② セキュリティーの充実
オートロックや共用スペースの防犯カメラの設置、管理者が常駐したり、警備会社の警備体制を敷いているマンションもあったりと、居住者の安心感を得られる。

③ 共用施設・設備がある
・24時間いつでも出せるゴミ捨て場
居住者の都合の良い時間にいつでもごみを出せる。
・ゲストルーム
友人や親戚などが遊びに来た時に自宅に泊まってもらう場合、布団の準備や掃除などしないといけませんが、数千円費用はかかりますがゲストルームに泊まってもらえば便利。
・フィットネスルームやプール
出勤前・退社後、自宅からわざわざ出かけなくても、気軽に運動できて便利。

マンションで暮らすデメリット

① 音やプライバシーのトラブル
隣や上下階の居住者のテレビの音・洗濯機が動いている音、掃除機をかける音、子どもの声や足音などの音が聞こえてきて不快な想いをしたり、逆に自分が音を出してしまっている可能性がある。

② 間取りの変更や水まわりの移動に制約がある
マンションの構造によって、自由なリフォームができない場合がある。

③ 増築できない
家族が増えたり、モノが増えても購入した専有部分以上に増築することができない。

戸建て住宅のメリット・デメリット

戸建て住宅で暮らすメリットとデメリットは何でしょうか。

戸建て住宅で暮らすメリット

① 専用の敷地を自由にできる
居住者専用の庭を作って楽しんだり、ご自身の好きなように敷地を使える。

② 自分の暮らし方に合った住まいで楽しく暮らせる
勤務形態の関係で、ご夫婦それぞれの寝室をつくるなど、お客様の暮らしに合った住宅で暮らすことができる。

③ 音やプライバシーのトラブルが起きにくい
戸建て住宅はマンションよりも隣家と距離が離れており、上下階に他家族が居住していないため、家族が出した音は外からは聞こえにくいためトラブルが起きにくい。

戸建て住宅で暮らすデメリット

① 敷地と建物のメンテナンスは自分で行う・手配する
住宅に何かトラブルが起きたり、敷地内の手入れなどは、自分で行うか業者を手配しなければならない。

② 防犯上のリスク
外から侵入しやすく、空き巣などに狙われやすい。

戸建て住宅の最大のメリットで集客する

戸建て住宅の最大のメリットは、専用の敷地を活かして、暮らしを楽しむことができることです。現在のお客様は、「暮らしをより楽しくしてくれるコト」にお金を使いますので、敷地と暮らしの楽しさをテーマにしたイベント企画で集客すると受注にグッと近づきます。

「グリーンのある生活」のイベント企画

女性に人気があるのが「光と風と緑」です。吹き抜けの開口部から光が差し込み、真冬でも光に満ちているリビング、リビングと一体となったガーデニングなどのテーマで具体的に暮らしを楽しんでいただくイベント企画がポイントです。

イベント企画の例

リビングやダイニング、書斎などの室内の一角に観葉植物や花を置いてグリーンを楽しむ暮らしを演出したり、窓から見える庭を工夫したり、住宅とグリーンを一体化させて心豊かな暮らしの工夫をします。もちろん庭自体を楽しむ演出でも構いません。暮らしの空間である住宅と庭が融合した戸建住宅の魅力を創出します。そして、「私ならもっとこうしたい」と具体的なご要望を引き出して営業活動を進めるために、住宅展示場や完成住まいの見学会では、お客様に楽しさの体感体験をしていただくことがポイントです。

【参考】庭の楽しみ方色々

<庭の種類>
① ガーデンタイプ
② パティオタイプ
③ ニッチガーデン(バスコート等)
④ ルーフガーデン

<庭の楽しみ方>
① ガーデニングを自ら楽しみたい
・庭いじりが好き
・イングリッシュガーデンを作りたい etc

② ガーデニングは好きだがとことんはできない
・芝生の手入れは大変・・・
・花は育てたい etc

③ 見るのは好きだが手入れはどうも
・ガーデンは好きだが手入れはめんどう・・・
・緑が多く花がいっぱいあるのは好き etc

④ ガーデニングそのものより庭で楽しみたい
・バーベキューや焼肉を家族、友人と楽しみたい
・ゴルフのパターやスイングの練習がしたい

⑤ 本格的な庭を楽しみたい
・日本庭園等プロに設計して欲しい
・手入れもプロに頼みたい

お客様の庭に対する考え方によって、興味関心を持っていただける庭の種類は異なります。自社の住宅展示場や完成住まいの見学会で開催可能な庭を考慮してイベント企画を計画することをお勧めします。

まとめ

住まいの選択肢が多種多様な現在、戸建て住宅で暮らす楽しさを打ち出すイベント企画は、お客様の心に響きますので、ご来場いただいた時点で、マンションや競合他社よりアドバンテージを握ることが可能です。暮らしの楽しさのテーマを持たせたイベントは、お客様に楽しさの体感体験をしていただくことが受注するためには必須のご案内です。

本気度の高いお客様が来場され、「これなら多少高くても欲しい」と思ってくださるイベント企画をご用意しています。詳しくは、下記からご覧ください。

《執筆者》
株式会社ハウジングラボ
営業企画課長 眞田 智子

関連記事

お客様視点で考える工務店/住宅会社の集客方法

集客企画を考える際、キャッチ―な文言で惹きつけたり成功している他社の事例を参考にしてみたりと集客数を確保するための企画に毎回頭を悩ませることになります。特に今はこれをすれば集客ができるということはなく、ネット/非ネット問 […]

モデル住宅が「楽しそうでしょ」と語りかける集客

コミュニケーションの80~90%以上は視覚情報によるものだと言われています。言葉によるコミュニケーションは、思っている以上にそのウェイトは少なくある意味驚きです。総合住宅展示場、もしくは単独住宅展示場のモデル住宅の集客の […]

住宅展示場・見学会への「集客数の減少」をお客様の視点から見てみると

「集客が伸びない」「来場者数が減った」という声は、コロナ禍に突入してから多少の波はありますが常態化しています。特に感染力が強いとされているオミクロン株に置き換わってからは、一段とこの傾向は強まっているようです。2020年 […]

増加傾向の新たな客層に対応する住宅業界の集客手法

住宅業界全体の集客が減少している中、集客手段はチラシやホームページ、SNSの活用、総合住宅展示場への出店、住宅の総合情報サイトへの登録、フランチャイズへの加盟など、以前は一番効果の高いものや自社の特性に合ったものを選んで […]

楽しい暮らしが見える住宅展示場・住宅見学会イベントは質が良いお客様が集まる

コロナ騒動の2020年の反動で2021年は住宅業界は相対的に好調に推移しましたが、2021年終盤から集客に四苦八苦している住宅会社/工務店が見受けられます。 2021年は全体としてコロナ禍では集客数の絶対数は少なくても本 […]

新着記事

競合他社に負けてしまう原因

必ずと言っていいほど存在する競合他社の「自社よりも劣っている部分」の説明で差別化を図ろうとするのは間違いです。他社を落とさず、自社住宅商品の特徴で差別化を進めるための考え方や、差別化された強みをどう伝えるのかについて考え […]

購買意欲に火をつける住宅営業の秘訣

一定水準の生活環境を整えることが難しくない日本の住宅では、お客様の心を満たす住宅であることをご理解いただくことが受注に必須の対応です。初期段階では物理的な「新しい住まい」を求めて来場されるお客様がほとんどですが、コミュニ […]

集客で差をつけるポイント

集客に苦戦している工務店・住宅会社は多いと思います。人口減少やコロナやインフレなどによる社会環境変化が集客数減少の原因のひとつではありますが、その他にも「お客様が来てくださらない」原因があります。今回は、暗く先行き不透明 […]

「高くてもこの会社で建てたくなる」顧客心理とは

インフレ下で1棟あたりの住宅価格が以前よりも数百万円アップしています。お客様も住宅営業担当者も「より安く」という意識がありますが、住宅価格を抑える工夫をして安くしただけで受注できるのでしょうか。今回は、高くても納得と満足 […]

第一印象で差をつける営業の立ち居振る舞い

営業という仕事は、多くの場合お客様と一番初めに接する仕事ですので、お客様に最初に与える印象というものが非常に重要であることは言うまでもありません。第一印象が良くないと、良い住宅を提供していても「この営業は信用できない」な […]

受注歩留まり率を高める住宅営業とは

「なかなか受注ができない」と日々あの手この手と対策を考えながら営業活動をしているかと思います。数多くのお客様に営業活動をして、その中から反応の良いお客様の受注を目指すのは、集客難の時代には厳しい方法です。限られた見込客か […]