地場工務店・住宅会社向け 住宅事業成長への課題解決(営業編③)
2022/03/09
住宅事業の成長戦略取られている地場工務店/住宅会社様に、住宅事業の成長の様々な課題をクリアしていくための情報を共有させていただきます。
住宅事業成長への課題解決 営業編
①『営業の人員の入れ替わりが激しく定着しない』『受注が安定しない』
https://www.housing-labo.com/sales/post-2011.html
②『新人が中々育たない』
https://www.housing-labo.com/sales/post-2044.html
③『新たな拠点を担える人材がいない/育たない』
今回は③『新たな拠点を担える人材がいない/育たない』原因と解決策について記します。
Contents
トップセールスが必ずしも営業責任者(管理職・マネージャー)に向いているわけではない
住宅事業の成長には、新たな拠点を任せらる営業の実務責任者(管理職・マネージャー)の育成は避けられません。
ただ、現状では任せられる人材がいなかったり、管理職・マネージャー育成が上手くいかないなど、営業責任者の育成はどの会社も苦労されています。
弊社が住宅事業のコンサルティングサポートを実施している工務店/住宅会社の中には、トップセールスの方が住宅営業の責任者に就いている会社が多くありますが、必ずしも全ての工務店/住宅会社の管理職・マネージャーが上手くマネージメントできているわけではありません。
営業スキルとマネージメントスキルは全くの別物ですので、住宅営業のトップセールスが管理職・マネージャーに向いているかというと、そうではありません。
受注ゼロの住宅営業担当者では難しいですが、受注数は平均的でも実務を理解し、マネージメントで力を発揮する人材はいます。
営業成績にとらわれ過ぎず、マネージメントに適性のある視点を取り入れると、新たな拠点を任せられる人材を見つけることができます。
住宅営業の最前線で成果を上げ、また自立的に業務を推進できる人材は会社の大切な基幹人材です。
こうした住宅営業の実務のコアを担っている人材に実務を回すマネージメントスキルを使いこなせるようになっていただき、様々な事態にも柔軟に対応し成果が出せる人材が必要です。
経営陣の意を体した住宅営業部門に、このようなプレイングマネージャーを配置することで、事業発展の基点を固めることができます。
自主性を持った住宅営業の管理職・マネージャー
住宅営業の管理職・マネージャーを任せるということは、これまでの住宅営業担当者の業務とは全く違ったマネージメント業務に就くことになります。
管理職・マネージャーへ打診をする際には、本人が望んだキャリア形成で役職に就く意思がなければ上手くいきません。
マネージメントという新たな業務へのチャレンジ意欲がない限りは、本気のマネージメントが行えないからです。
意欲があり自主性を持った住宅営業の管理職・マネージャーは経営陣からの指示の意図を読み取り、部下に咀嚼して伝え、何とかして結果を出そうとします。
管理職・マネージャーとしての意欲がなければ、経営陣からの指示をそのまま部下に伝え、上手くいかなければ経営陣の指示が悪いということになってしまいます。
セルフマネージメント
住宅事業の営業マネージャーのほとんどはプレイングマネージャーになります。
チームのマネージメントを行うためには、ご自身の住宅営業活動に今まで通りの時間を掛けられません。
部下への指示や教育に業務時間の1/3~1/2を使うことになります。
プレイングマネージャーは、まず、今までの半分以下の時間で営業成績を上げるための、ご自身のセルフマネージメントも結果を出すための要であり第一歩です。
成果を出せる住宅営業実務責任者(管理職・マネージャー)に必要なスキル
住宅営業の実務責任者の育成に最も必要なのは、目標を達成するためのマネージメントスキルの習得です。
自部署の果たすべき役割を強く認識し、成果/結果を出すためのポイント、実戦でのチームのポテンシャルの引き出し方のツボを掴む必要があります。
住宅営業の管理職・マネージャーに必要なスキル
①目標・目的を明確する。
チームとして成果を上げるため、会社から与えられた受注数だけでなく中間目標と目的を明確にする必要があります。
②各住宅営業担当者の能力・個性を把握し、進捗状況を常に把握してチームの意思統一を図る。
部下に行動させるための具体策を「考える」「実行させる」「確実に実績を上げる」という結果を出すためのスキルが必要です。
③チーム内や他部署とのコミュニケーション力を身につける。
チーム内でのコミュニケーションでは、部下に指示するだけでなく部下から情報を引き出すコミュニケーションスキルが必要です。組織マネージメントとして他部署との調整機能も管理職・マネージャーとしての大切な役割になりますので、他部署とのコミュニケーションも必要になります。
住宅営業担当者の育成については過去の記事でも書いていますのでご一読ください。
工務店・住宅会社・ホームビルダーの「考える住宅営業」の人材育成
https://www.housing-labo.com/sales/post-1940.html
管理職・マネージャー育成プログラム
住宅事業の事業特性、自社の事業スタイルにフィットした形のプログラム内容であることはもちろん、これまでの経験、スキル、知識に応じて育成プログラムを組み立てます。
外部の実務責任者講習を活用するのも一つの手段ではありますが、一般的なマネージメント講習だけでは、すぐにチームの受注に結び付くのは難しい場合が多いものです。
日々の業務の中で実務への反映状況、実績効果状況を勘案した住宅営業の管理職・マネージャーの育成が必要です。
まとめ
住宅事業を推進し、事業成長していく上で、新たな拠点展開は必要です。
新たな拠点で結果を出せる住宅営業の実務責任者(管理職・マネージャー)の育成は避けて通れません。
従来、トップセールスに住宅営業実務責任者(管理職・マネージャー)を任せるということが多くありましたが、営業スキルとマネージメントスキルは全くの別物です。
マネージメントスキルの適性を持った社員を住宅営業の管理職・マネージャーに登用するという視点を持つと、住宅営業の実務責任者(管理職・マネージャー)候補が新たに見つかる可能性が拡がります。
また、管理職・マネージャーは自主性を持たなければ上手くいきません。
本人の管理職・マネージャーへ就く意思がない住宅営業実務責任者への登用は結果が出ません。
住宅営業実務責任者(管理職・マネージャー)に求められるマネージメントスキルを、住宅事業の特性や自社の事業スタイルにフィットしたプログラム内容で、マネージャー候補の方の持っている経験やスキルに応じた内容で習得できれば、実戦でチームとして結果を出すことができます。
《執筆者》
株式会社ハウジングラボ
企業サポート事業部
取締役事業部長 松尾励朗