集客の量が無くても質があれば集客難が解決する
2023/06/02
SNS広告を打つ、ポスティングするなどの新規来場者獲得のための様々な施策をとっても、来場者数が増えない、または減少しているなどの集客難は、多少の増減があっても常態化しています。
今回は、「より多くのお客様を集める」という従来からの考え方とは異なる集客と受注の関係について考えてみます。
大量集客は難しい時代に
2023年4月の住宅展示場来場者数が10カ月ぶりに増加したという発表がありましたが、地域によっては来場者数減少状況が継続中です。
新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置づけが、2類相当から5類感染症(季節性インフルエンザ感染症等と同等)へと変更され、総合住宅展示場などへの来場にプラスになったとはいえ、人口減少などの要因もあり、以前のような大量集客は困難な状況です。
集客の成功とは
注文住宅業界において、「集客の成功」とは、どれだけ受注につながったのかという評価です。
以前は、集客の数が多ければ受注も増えるという比例関係が成立しており、まずは、お客様を多く集めることを頑張れば何とかなっていましたが、大量集客が困難な現在は、この「お客様を多く集める」という視点だけでの集客のしかたでは、受注の確保が難しくなります。
これからの集客の考え方
集客数の大きな伸びが期待できない状況では、「集客数」と「受注棟数」の比例関係を是とするのではなく、「少ない集客数でも受注につながる濃いお客様」を集めるという「見込度の高いお客様の集客」という視点にシフトすることをおすすめします。
「お客様が行ってみたい」集客企画で集客する
多くの工務店様/住宅会社様では、自社住宅の特徴(構造・工法・仕様・設備・性能など)をメインに打ち出して完成住まいの見学会や住宅展示場への来場を促しています。
果たして、この内容は「お客様にとって」行ってみたい内容なのでしょうか。
率直に言うと、工務店様/住宅会社様が伝えたい構造工法などは、お客様が行ってみたい内容ではありません。
なぜなら、その住宅で始まる「新しい楽しい暮らし」が見えないからです。
現在のお客様は、「暮らしをより楽しくしてくれるコト」を無意識に求めていますので、暮らしの楽しさを打ち出して来場を促すべきです。
心が躍るイベント
「楽しい暮らし」という心が躍るイベントは、見込度の高いお客様の集客には適したイベントです。
来場前から、「憧れ」や「楽しい暮らし」が具体的に見えて自分たちがそれをベースにどういう暮らしにしたいのかという「暮らしを楽しみ人生を楽しむ住まいの具体化」に繋ぐことができるからです。
集客策のコアは「お客様の暮らしを中心に考える」です。
戸建て住宅の最大のメリットは、専用の敷地を活かして、暮らしを楽しむことができることです。
例えば、女性に人気があるのが「光と風と緑」です。吹き抜けの開口部から光が差し込み、真冬でも光に満ちているリビング、リビングと一体となったガーデニングなどのテーマで具体的に暮らしを楽しんでいただくイベント企画がポイントです。
画像や動画で集客
お客様は、SNSなどからの情報収集されることが一般的になっています。
多くの工務店様/住宅会社様は、カッコイイ外観、インテリアイメージなどのキレイな画像・動画を発信されていますが、これだけでは他社との違いが見えません。
「楽しさ」が伝わる画像・動画を発信することがポイントです。
そうすると、情報収集されている段階のお客様の興味を惹き、関心度の高いお客様が集客できます。
例えば、「光と風と緑」をテーマにした集客企画の場合、具体的な家族設定をして、こうした内容のことを楽しんでいるという具体的な画像や動画で訴求します。
そうすると、お客様は「自分ならこうする」という想像力と創造力で自分化して情報を受け取ってもらうことが可能になり、「質の高いお客様」という「受注に直結」する「初回面談時から直接住まいづくりの具体化へ入れるお客様」が来場してくださいます。
「楽しい暮らしが具体的に見える」ことがポイントですが、「心が躍る幸せな時間」がお客様を来場行動へと向かわせます。
まとめ
集客難の注文住宅業界での集客企画のポイントは、大量集客した中から感触が良いお客様に狙いを定めて営業する、集客数が多ければ受注も増えるという「集客数」と「受注棟数」の比例関係が根底にある集客企画ではなく、「少ない集客数でも受注につながる濃いお客様」を集めるという「見込度の高いお客様の集客」という視点にシフトすることです。
「楽しい暮らし」という「お客様が行ってみたい」と思う心が躍るイベントで、見込度の高いお客様を集客します。
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《執筆者》
株式会社ハウジングラボ
営業企画課長 眞田 智子