住宅営業が「お客様の実現したい暮らしを共有化する」方法

注文住宅営業にとって初回面談は重要であることは間違いありません。

初回面談を失敗すれば、先ず80%以上の確率で挽回は不可能です。
そのため、まずは初回面談の強化は必須で最初に取り組む課題ですが、初回面談の次アポは取れるがその後が続かない、という現象をよくお聞きします。
つまり、次アポ後にフェードアウトしてしまうという現象です。
次アポ内容をお聴きすると、「FP」「土地案内」という「初回面談の内容にかかわらずお客様からアポがイージーに取れる内容であって受注につながる道筋の絵が描けていない無意味な次アポ内容」でした。
これでは「アポ取得が目的にすぎない低次元の次アポ」ですから、受注にはつながらず意味がありません。
結局初回面談を失敗しているということです。

本来「初回面談と2回目面談の次週のアポ内容」は、受注に向けて密接にリンクしていなければ効果はありません。
初回面談で、お客様がモデル住宅で様々な体感体験から触発を受けて自身の暮らしに気づき、実現したいコトのいくつかにも気づかれた状態を「初回面談が成功した」と言えるレベルのはずです。
次アポ内容は、自然に考えればお客様は新しい住いで実現したいコトをリアルに体感体験してみたいはずです。

この体感体験を通してお客様の実現したい暮らしを共有化できれば、受注へ一気に近づきます。
初回面談の翌週には、受注確定圏への逃げ込みが可能になります。

初回面談と次アポの2ndステージは連続させる

初回面談と次アポ内容が、つながりのない個別の切れた内容だとすると、受注へ向かう坂道を上っているのではなく初回面談後に脇道に逸れてしまったということになります。
必ず初回面談と次アポ内容は強くリンクさせます。
そのためには、初回面談のエンディング着座時に、受注へ向かう明確な意図を持った筋道を住宅営業は描いているということが必須です。

もはや初回面談は、「単なる新規名簿取得」の場ではありません。
意識を変えることです。
新規来場者が減少している中にあっては、確実に受注につながる初回面談内容であるべきです。
少なくともご主人様、奥様の興味関心の方向に沿った部位で、新しい住いで実現したいコトを、最低でもお二人それぞれが1か所でも気づいていただき、「No1の獲得」ができて「この会社を本気で検討してみよう」という思いになっていただくことを目指します。

そこまで到達すれば、「Max資金計画」、「土地に関する情報」を開示していただけて「建築スケジュール」も合意可能です。

開示していただいたこれらの建築与条件内で「実現したいコト」を見える化し、体感体験していただくことが次アポ内容になります。
初回面談と次アポ内容は、このように密接にリンクしています。

2ndステージは受注のキーポイント

お客様の関心の方向、実現したいコトの要素を可能な限り体感体験していただける場を設定します。
初回面談の別のモデル住宅、OB宅訪問などを組み合わせて、複数の体感体験可能な場所を用意します。
また、初回面談で案内しきれずに未案内として残ってしまった部屋、部位での触発と気づき共感を得る案内計画も組み立てます。
Max資金計画で実現可能な建物サイズを意識しながら、「ご自身が住むとして体感体験」を積み重ねていただきます。
ご自身の実現したいコトがかなえられること、さらにご自身にフィットさせるためにはどこをどのように改良すればよいのかを具体的にメジャーで測りながら暮らしのシーン別に体感体験を進めます。

お客様に「自身が住むという視点での体感体験」で「新しい住いの見える化」が進み、「各部屋、各シーンはこうしたい」という「自分の家として検討して新しい住いの姿」を具体的にイメージできます。
これをお客様と共有化できれば受注確定圏に突入です。
つまり、初回面談に続く翌週の2ndステージは、受注に大きく近づくための重要なステージです。

●OB宅とOBを有効に活用させていただく

モデル住宅が何棟もある場合はともかく、一般にお客様の実現したいコトに近い内容を持ったお見せできる住宅は限られていると思います。
そこで有効なのは、過去にお引き渡しをしたOB宅です。
OB宅訪問は、住宅を活用させていただくだけでなく、OB様という実生活を送られている方のご意見もお客様には有効ですので、「お客様の関心の方向感」などを事前に共有化させていただくなど、可能な範囲でご協力をいただきます。
OB宅とOB様はお客様の実現したい暮らしを共有化するための貴重な経営資源です。

「モノからコトへ」が初回面談と2ndステージの視点

「お客様が実現したいコト」という視点を、初回面談と次アポの2ndステージでは徹底します。
各業界で「モノからコトへ」と言われ続けていますが、住宅業界ではその成功例はほとんどありません。
ここでご紹介している手法を用いて「モノからコトへ」を実践すると、驚くほど受注へ向かうドライブがお客様にかかります。
2ndステージで「実現したいコト」が見えたら今度は「モノ」へ落とし込んでいきます。
住宅会社は「住宅というモノ」を売って生業としている会社ですから。

●そして「コトからモノへ」

「この暮らしのシーン」を実現しているのが、ワイドスパンの大空間を作りながらも耐震等級3という自社工法であり、G3の温熱性能が提供する「真冬でも素足で過ごせるこの環境」である、とか、「実現したいコト」を支えるハードというモノの情報を提供していきます。
その先には、設計という「住宅というモノのカタチ」を決めるプロセスがあり、併行して設備部材という「モノ」を選定する際にはICがサポートし、その先には最高の品質管理を行っているモノづくりのプロ集団である工事部門が控えているとご説明します。
このように順番に「コトからモノへ」移行していきます。
これらの「コトからモノへ」のステージが3rd~6thステージです。
最終的な契約調印の7thステージへ着実に向かいます。

まとめ

「お客様の実現したい暮らしを共有化する」という「モノからコトへ」という視点を営業の初期段階に導入すると、驚くほど確実に受注が上がります。
ただし、初回面談と2ndステージという「モノからコトへ」の受注ステージは、従来の発想から「180°視点が転換」されているため、系統立てた研修と訓練が必要です。
新卒新人でも4月に入社してこの手法でゴールデンウィークにはデビューすることが出来ています(初回面談レベルですが)。
数少ない新規客名簿を取りこぼさないためにも早めの転換をお勧めします。

《執筆者》
株式会社ハウジングラボ
代表取締役社長 松尾俊朗
一級建築士

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