「No.1」を獲得する初回面談のポイント

初めてご来場されたお客様には、とりあえずその住宅会社/工務店の家を見てみようという方もいらっしゃいますが、想いの大小に関わらず「自分の話を聴いてほしい」、「自分が考えていることを相談したい」という想いをお持ちです。
住宅営業担当者は、お客様の想いを尊重する対応が必須です。

Contents

無意識にやってしまう住宅営業本位のご案内

多くの住宅営業担当者には、「自社住宅商品の特徴を説明して良さをわかってもらいたい」「資金と土地について聞き出したい」と営業を進める視点中心でご案内を進める傾向があります。
お客様の「話を聴いてほしい」「相談したい」想いとは反対の進め方です。

ご案内の「ダメパターン」

お客様が来場されて、「自由にご覧ください」とお客様主導で見ていただき、住宅営業担当者は後ろから付いて回り、突然「この住宅展示場は・・・」と説明を始め、さらには、「今日はどちらからいらしゃいましたか?」「土地はお持ちですか?」「資金はどれくらいですか?」など、住宅営業担当者が聞き出したいことを質問するのが、ダメパターンのひとつです。
お客様にとっては、ご自身の新しい住まいへの想いや暮らし方について何も話が出来ていない状態で、初めてあった住宅営業担当者に極めてプライベートなことを話したいとは思いませんし、「売りたいだけの住宅営業担当者」という不快感を持たれ、この住宅営業担当者と住まいづくりを進めようとは思いません。

顧客満足度を高める初回面談でNo.1を獲得する

お客様は話を聴いてもらいたいのですから、その話の内容が住宅営業担当者にとっては必要ないことでもお聴きすることが重要なポイントです。

顧客満足の3段階の心理

1、顧客満足度の第一段階:営業に受け入れてもらえたことでお客様が「認められた」と感じる満足段階。
2、顧客満足度の第二段階:営業が話をよく聴いてくれたとお客様が「重視された」と感じる満足段階。
3、顧客満足度の第三段階:営業が意図を理解してくれたとお客様が「特別扱いされた」と感じる満足段階。

お客様を「受け容れ」、「お聴きし」、「理解しよう」とする住宅営業の接客が、住宅営業担当者に「認められ」→「重視され」→「特別扱いされた」と感じていただけ、満足度が高くなります。

受け容れる

お客様の話を「徹底的に」受容れてお聴きします。
時には住まいづくりとは関係の無い話が飛び出しますが、関心を持ってお聴きします。
そして、「受け容れる」が「言いなりにはならず」、お客様の「メリットになることをひたすら考えて行く」営業の姿勢です。
こうした、真摯な対応によって、お客様は「認められた」という初期の満足を得ます。
この「認められた」段階でお客様が住宅営業担当者と向き合ってくださいます。

重視する

「住宅営業担当者がもう充分に話は聞けた」と判断するのではなく、「お客様ご自身がお話になりたいことを充分に話せた」と満足されるまでお聴きします。
お客様が満足されるまで話しつくした状態になって初めて「重視された」と満足度が上がります。

理解する

お客様の話を徹底的にお聴きした上で想いの意図をお客様と共有化します。
「意図を理解してくれた」という住宅営業担当者の対応への納得感は、「特別扱いされた」という想いとなり、「この住宅営業なら自分がしたい住まいづくりができる」という意思が出てきます。

住宅を見ていただくのではなく、未来の暮らしを想像していただく

お客様は、幸せな毎日を長く続けることを望まれています。
子どもが遊んでいる姿を見ると癒される、食後の夫婦でのお酒の時間が楽しい、など日常の中の1シーンをお客様に考えていただき、幸せにしていく空間づくりの積み重ねで初回面談時のNo.1を獲得します。
お客様の「こういうコトがしたいな」を見つける初回面談です。

まとめ

初回面談時にNo.1の住宅会社/工務店として認めていただくためには、お客様を「受け容れ」、「お聴きし」、「理解しよう」とする住宅営業の接客が重要です。
住宅営業担当者が説明したいことを説明するのではありません。
お客様の未来の楽しい暮らしを見つける初回面談がNo.1を獲得するポイントです。

ハウジングラボでは、お客様の「納得」と「満足」を高めて標準6週間で受注を獲得する住宅営業手法をご用意しています。新人でも短期間で修得可能な「いい暮らし実現営業」、他社従来営業とは大きく差別化した“この家が欲しい”を引き出すコミュニケーションができる「気づき共感営業」、ハイエンド層のお客様に対応可能な「暮らし触発営業」などです。また、住宅会社様が、安定継続/発展するための、「商品」「商品開発」「集客・マーケティング」「営業」「設計」「マネージメント」など、注文住宅事業「総合ビルドアップサポート」から、コンパクトな工務店様の住宅事業を営業ツール面からサポートする「お役立ちLabo」サポートまでをご用意しています。

是非ご活用ください。

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《執筆者》
株式会社ハウジングラボ
営業企画課長 眞田 智子

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