受注歩留まり率を高める住宅営業とは
2023/08/25

「なかなか受注ができない」と日々あの手この手と対策を考えながら営業活動をしているかと思います。
数多くのお客様に営業活動をして、その中から反応の良いお客様の受注を目指すのは、集客難の時代には厳しい方法です。限られた見込客から受注の確率を上げることができれば、集客数が少なくても受注棟数は確保できます。
今回は、受注歩留まり率を上げる住宅営業について考えてみます。
Contents
受注できない原因①

1980年前後を境に、日本人の価値観が「モノの豊かさ」から「心の豊かさ」が上回りました。現在では、「心の豊かさ」が「モノの豊かさ」の2倍程度に増えています。
以前から「モノからコトへ」と言われていますが、住宅業界は性能・構造などを訴求する「モノの豊かさ」に偏重しています。
「欲しい」判断基準がモノからコトへと変化しているのに、モノ(住宅というハコ)で優位性を得ようとしても、そもそも、お客様がモノに対して大きな関心を示さない現在、モノ偏重の営業ではなく、コトに注力した営業に改めるべきです。
受注できない原因②

収納を充実させたい、広いリビングが欲しい、部屋数が足りないなどのご要望をおっしゃたとして、「ここにも収納を作りましょう」「リビングは何帖がご希望ですか?」「ご希望の部屋数は?」など、表面的なご要望をお聞きすると、最初はお客様も喜んでくださいますが、他社と比較されるとプランに大きな違いが見えなく、結局「同じ値段でA社の方が広いから」などの理由で失注することもあります。お客様のご要望の背景にある「欲しい理由」をお聴きしていないことが原因です。
受注歩留まり率の上げ方

「お客様の住まいづくりに役立つ」視点で営業活動をすることがポイントです。
「お客様のために良い性能の住宅を」というのもわかりますが、現在のお客様は「コト」を重視していますので、お客様が求めている「コト」は何かをお聴きして、これに対して情報提供することが重要です。
新しい住まいでの暮らしが基点
「新しい家が欲しい」「暖かい家が欲しい」「収納たっぷりの家が欲しい」など、一般的に「暮らし」には目が向いていないお客様がほとんどですので、この言葉に引きずられて「○LDKくらいが良いですか?」など、表面的なヒアリングに入り、「高性能住宅です!」とアピールするのではなく、「お客様へこれからの暮らしで実現したいコトを触発」して「その反応を見て判断する」ことで「お客様の住まいづくりの目的をご一緒に考える」ところから始めます。
「家族で仲良く暮らしたい」「ペットを飼いたい」など、暮らしの中の漠然としたコトを具体的にしていきます。
どうすれば実現できるのか、どのレベルで実現したいのかをお客様と一緒に考えます。
人生を心豊かなものに
「お客様の幸せ」という「ユーザーメリット」の情報提供が住宅営業の仕事です。
お客様の建築与条件の範囲内で最大の満足をしていただくためにどうすればよいのかを考えることです。
こうした、お客様の幸せを中心に置いた住宅営業は、受注歩留まり率が上がります。
「モノ営業からコト営業」への転換です。
まとめ
現状の住宅営業には、自社住宅の耐震性能、温熱環境や換気システムといった自社住宅の特長の話をして他社より優位な状況を作ろうとする傾向がありますが、この方法は、心豊かな暮らしを求める現在のお客様のニーズから離れており、魅力的に映りません。
モノの豊かさからコトの豊かさへ変化したお客様への対応が必須です。
「高性能の家(モノ)がもたらす心豊かな暮らし(コト)」という営業活動がお客様のためでもあり、受注歩留まり率が上がる住宅営業です。
また、集客難でもある現在は、「少ない見込み客でも確実に受注につなげる」という受注歩留まり率を上げることが大切です。
今一度、住宅営業スタイルの見直しをおすすめします。
ハウジングラボでは、お客様の「納得」と「満足」を高めて標準6週間で受注を獲得する住宅営業手法をご用意しています。新人でも短期間で修得可能な「いい暮らし実現営業」、他社従来営業とは大きく差別化した“この家が欲しい”を引き出すコミュニケーションができる「気づき共感営業」、ハイエンド層のお客様に対応可能な「暮らし触発営業」などです。また、住宅会社様が、安定継続/発展するための、「商品」「商品開発」「集客・マーケティング」「営業」「設計」「マネージメント」など、注文住宅事業「総合ビルドアップサポート」から、コンパクトな工務店様の住宅事業を営業ツール面からサポートする「お役立ちLabo」サポートまでをご用意しています。
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《執筆者》
株式会社ハウジングラボ
営業企画課長 眞田 智子