受注率を高める住宅営業とは
2026/02/01
「なかなか受注ができない」と日々あの手この手と対策を考えながら営業活動をしているかと思います。
従来注文住宅の受注率(成約率:受注数/総来場者数)は良くて10%(1/10)とされており実質平均5~7%(1/15~20)というのが実情でした。
今は住宅市場縮小に伴い、目標13〜15%程度とされています。それでも、7~8組を接客して1組受注できるかどうかです。
今の時代、数多くのお客様に営業活動をして、その中から反応の良いお客様の受注を目指すのは現実的ではありません。また、エンドユーザーが求めるモノ/コトが従来とは変化しており、従来発想の広告訴求での来場者の増加は期待できませんし、いつもの接客と営業内容でお客様と対応しても受注は上がらないと思います。ところが受注が上がらない原因は「来場者数の減少」ということで自己納得してしまい「集客減だから受注減、現状維持ならましな方」という「発想の負のループ」に入ってしまいます。
「集客」と「営業方法」の発想転換が必要です。
限られた見込客から受注の確率を上げることができれば、集客数が少なくても受注棟数は確保できます。
今回は、受注率を上げる住宅営業について考えてみます。
Contents
受注できない原因①

ハード(性能、デザイン)の説明で終わってしまっている
1980年前後を境に、日本人の価値観が「モノの豊かさ」から「心の豊かさ」が上回りました。現在では、「心の豊かさ」が「モノの豊かさ」の2倍程度に増えています。
以前から「モノからコトへ」と言われていますが、住宅業界は性能・構造などを訴求する「モノの豊かさ」に偏重しています。
「欲しい」判断基準がモノからコトへと変化しているのに、モノ(住宅というハコ)で優位性を得ようとしても、そもそも、お客様がモノに対して大きな関心を示さない現在、モノ偏重の営業ではなく、コトに注力した営業に改めるべきです。
受注できない原因②

お客様の要望を叶えるだけだと他社同等になる
収納を充実させたい、広いリビングが欲しい、部屋数が足りないなどのご要望をおっしゃたとして、「ここにも収納を作りましょう」「リビングは何帖がご希望ですか?」「ご希望の部屋数は?」など、表面的なご要望をお聞きすると、最初はお客様も喜んでくださいますが、他社と比較されるとプランに大きな違いが見えなく、結局「同じ値段でA社の方が広いから」などの理由で失注することもあります。お客様のご要望の背景にある「欲しい理由」をお聴きしていないことが原因です。
受注率の上げ方

「お客様の実現したい暮らし」視点で営業活動をすることがポイントです。
「お客様のために良い性能の住宅を」というのもわかりますが、現在のお客様は「コト」を重視していますので、お客様がどんな楽しい暮らしを求めているかをお聴きして、これに対して情報提供することが重要です。
新しい住まいでの暮らしが基点
「新しい家が欲しい」「暖かい家が欲しい」「収納たっぷりの家が欲しい」など、一般的に「暮らし」には目が向いていないお客様がほとんどですので、この言葉に引きずられて「○LDKくらいが良いですか?」など、表面的なヒアリングに入り、「高性能住宅です!」とアピールするのではなく、「お客様へこれからの暮らしで実現したいコトを触発」して「その反応を見て判断する」ことで「お客様の住まいづくりの目的をご一緒に考える」ところから始めます。
「家族で仲良く暮らしたい」「ペットを飼いたい」など、暮らしの中の漠然としたコトを具体的にしていきます。
どうすれば実現できるのか、どのレベルで実現したいのかをお客様と一緒に考えます。
人生を心豊かなものに
「お客様の楽しい暮らし」という「ユーザーメリット」の情報提供が住宅営業の仕事です。
お客様の建築与条件の範囲内で最大の満足をしていただくためにどうすればよいのかを考えることです。
こうした、お客様の幸せを中心に置いた住宅営業は、受注率が上がります。
「モノ(ハード)営業からコト(楽しい暮らし)営業」への転換です。
集客と営業は量から質へ

「お客様の楽しい暮らしを触発」で集客し、「このイベントへ来場されたお客様を確実に受注」するという「量から質へ」の発想転換が必要な時期です。
求められているコトに応える住宅展示場や見学会での集客イベント
「『モノ』から『コト』へ」の実践が、住宅業界にも必要な時代です。
「家」という「モノ」が主役ではなく、その家で行われる「コト」が主役の「楽しい暮らし」イベントで集客します。この集客イベントでは、「楽しい暮らしの見えるセッティング」がポイントです。人物も入れて暮らしの見える化で「楽しい暮らし触発力」を発揮させます。
「楽しい暮らしに気づく」という発想の集客策は、お客様にとって住宅購入は「住宅というハコ」という「モノ」を購入することなのかという「本質的な問い」を含んでいます。つまり、お客様が生涯に亘って「楽しい暮らしを実現」するために「住宅へ投資」することこそが「本質の住まいづくり」という視点の集客策です。
「モノ」から「コト」へと集客の視点を変えてこんな暮らしが実現できるという「暮らしが見える」触発イベントを企画します。
「光と風とグリーン」関連イベントは人気
お客様のことを考えると「楽しい暮らしに気づく」能力はジェンダ―レスとは言うものの、奥様の方が「暮らし感度」は高い傾向にあります。
そこで、企画の初期には奥様を対象として人気なのが「光と風とグリーン」という要素です。
集客数は少なくても良い
始めはこの新しい企画で、週末2日間の新規来場者予約が2件でも3件でも増えたらOKです。
「楽しい暮らし」に気づいていただけたら受注に大きく前進します。
慣れてきてツボを掴めば、毎月手を変え、品を変えの発想でイベントを実施できるようになり、この手のイベントでの受注をプラスすることが期待できます。
求められている「楽しい暮らし」に応えると、高い受注率が見えます
お客様と営業が同じ方向で考えて実現する、お客様にとって楽しくストレスフリーの住宅営業方式です。
他業界では実現していながら、住宅業界では、なかなか実現できてこなかった「『モノ』売りから『コト』売りへの転換」です。
営業政策の転換
「『モノ』売りから『コト』売りへの転換」は、目的ではなく手段です。
「量から質への営業体質の転換」が本当の目的です。
少ない見込客数の中から確実に受注するという「『受注率』をどう上げて行くか」という営業の視点の転換です。「お客様の暮らしを中心に考える」という基本的な考え方が納得した腹落ちしていることが前提条件です。
新たな注文住宅事業は「お客様のいいなりにならず」お客様が気づいていない「楽しい暮らし」を「触発して気づいていただく」ことから始まります。

上のグラフは、弊社の研修を初めて受けた会社の研修後の受注率です。
研修前は6.1%平均だった受注率は20.8%になっています。
また、継続したサポートを受けている営業チームの受注率は80%を超えており、最大96%の受注率になっている営業の方もいます。
まとめ
現状の住宅営業には、自社住宅の耐震性能、温熱環境や換気システムといった自社住宅の特長の話をして他社より優位な状況を作ろうとする傾向がありますが、この方法は、心豊かな暮らしを求める現在のお客様のニーズから離れており、魅力的に映りません。
モノの豊かさからコトの豊かさへ変化したお客様への対応が必須です。
「高性能の家(モノ)がもたらす心豊かな暮らし(コト)」という営業活動がお客様のためでもあり、受注率が上がる住宅営業です。
また、集客難でもある現在は、「少ない見込み客でも確実に受注につなげる」という受注率を上げることが大切です。
ハウジングラボでは、高い受注率を可能にする、シンプルだけれど、受注効果が高い集客、受注手法の研修/サポートを行っています。
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《執筆者》
株式会社ハウジングラボ
企業サポート事業部
取締役事業部長 松尾励朗