購買意欲に火をつける住宅営業の秘訣

一定水準の生活環境を整えることが難しくない日本の住宅では、お客様の心を満たす住宅であることをご理解いただくことが受注に必須の対応です。
初期段階では物理的な「新しい住まい」を求めて来場されるお客様がほとんどですが、コミュニケーションを重ねていくと大小、深浅に関わらず「こだわり」をお持ちであることがわかってきます。
今回は、お客様の「こだわり」へお応えして購買意欲を高める住宅営業について考えてみます。

Contents

お客様の不安を取り除く

自社の住宅の何かに関心を持っていただいているからこそ、お客様は来場してくださいます。
しかし、このときのお客様の感情は「どんな家なんだろう?」という期待をお持ちではありますが、初めて触れるモデルハウスや住宅営業担当者、会社への不安もお持ちです。
まずは、お客様の不安を無くすことが重要です。

徹底的にお聴きする

お客様の不安状態を後回しにして、土地はお持ちなのか、資金状況や家族構成など質問責めにしたり、一方的に自社住宅商品の説明するのは不信感が強まりますので、自社や住宅営業担当者への不安を取り除き、自分に関心を持って聴いてくれると認識していただくために、お客様の話を徹底的にお聴きします。
住宅営業の接客対応についての不満の6割を占めるのは「私の話を聴いてくれない」「相談したかったのに」という部分ですので、お聴きすることが重要なポイントであることがわかります。

共感する

お客様の話をお聴きしている際には、お客様の気持ちに寄り添うことが重要です。
例えば、他社のモデルハウスを見学し、気になっている部分をお話ししてくださったお客様に、その部分のマイナスポイントアピールは良くありません。
お客様が気になっている部分を否定していることになりますので、他社批判と捉えられる対応は避けるべきです。
他社住宅であっても、お客様が気になっている部分、気に入っている部分などについては反論ではなく、逆に褒めるくらいの対応をして、何故気になっているのかをお聴きして自社住宅での住まいづくりに活かしていく方が、「寄り添ってくれている」という感覚や「この人は分かってくれているな」という安心感をもっていただけます。

「この住宅がいい!」を喚起する

お客様の価値観は、「自分にとって魅力があるかどうか」に変化しています。
他の人が良いと思うかどうかではなく、自分が良いと思えるかどうか、です。

プラスαな暮らしを想像

お客様は、現状の暮らしの不満の解消やネット上で見た情報から「暖かい家が良い」「広いリビングが良い」などのご要望をお持ちです。
こうしたご要望にお応えするだけでは「この住宅がいい!」にはなりません。
「足元まで暖かくなった家で何をしたいのか」「広いリビングでどのように過ごしたいのか」など、現在の不満を解消することに加え、楽しいコト、うれしいコトなどのプラスの感情を刺激する「実現したいコト」を共有し、心豊かな暮らしを提供できる住宅であることをご理解いただくと、「この住宅がいい!」を得られます。

イメージを共有する

言葉でのやりとりは、イメージの食い違いが生ずる可能性が高いものです。
「子どもと遊ぶから広いリビングが欲しい」と言っても、走り回る遊びに必要な広さなのか、ジェンガのようなテーブルゲームをメインに遊ぶのかによって、最適な広さや配置などが変わってきます。
「広いリビング」と言っても、使い方次第で必要な広さはそれぞれですので、ネットで画像検索して、どのような過ごし方がイメージに近いのかを共有することをおすすめします。

まとめ

お客様に「この住宅がいい!」と自社住宅への購買意欲を高めていただくためには、お客様の話を徹底的にお聴きし、共感して不安を取り除き、お客様の過ごし方を考慮したうえでの心豊かな暮らしが実現することをご理解いただくことが重要なポイントです。
お客様を「理解しよう」とする住宅営業の姿勢がお客様の購買意欲を刺激します。



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自社特徴の好印象化で「いいね」を積み重ねる「インプレッション(Impression)営業」、自社目玉特徴を刷り込み好感度の核をつくる「インプリント(Inprinting)営業」、お客様が実現したい暮らしに気づく「触発/気づき(Inspire)共感営業」の3つの住宅営業手法をもとに、住宅事業の安定経営をサポートします。
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《執筆者》
株式会社ハウジングラボ
営業企画課長 眞田 智子

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