集客で差をつけるポイント

集客に苦戦している工務店・住宅会社は多いと思います。
人口減少やコロナやインフレなどによる社会環境変化が集客数減少の原因のひとつではありますが、その他にも「お客様が来てくださらない」原因があります。
今回は、暗く先行き不透明な社会環境を打破して受注獲得に有効な集客について考えてみます。

ホームページ・SNSでの競争が激化している

競合他社との差別化が難しくなっている現在、住宅という「モノ」や、どの工務店・住宅会社より安く!といった「価格の安さ」での競争は難しくなっています。
そこで重要なのが、お客様の感情に訴える発信です。

真似していると届かない

多くの工務店・住宅会社では、ホームページやSNSで発信をしていらっしゃいますが、なかなか集客の成果が上がらないなどの課題を抱えているのも事実です。
集客につながらない原因のひとつが、他社と似たような投稿をしていることです。
ネット上では、見映えのする画像であったり、住宅の性能や構造の良さをアピールする情報が溢れており、右倣えの発信をしていると埋もれてしまいます。

「わかりやすさ」「楽しそう」がカギ!

多くの工務店・住宅会社では、耐震性に優れ、温熱環境も整い、空気環境も良し、などのモノとしての住宅の良さを訴求していますが、等級などの数字で見える優位性だけを訴求しても、住宅業界全体が一定のレベルに達しており、お客様にとっては等級が「1」違ったところで目立った違いを見つけるのは困難になっています。
お客様の心に残りづらい発信のため、集客が難しくなっているのです。

「行ってみたい」感情を引き出す発信

現在のお客様は、「モノの豊かさ」よりも「モノによって得られる心の豊かさ」を求めています。
したがって、建物としての住宅を魅せるよりも、「楽しい暮らしが見える」暮らしの場として、暮らしを楽しんでいる家族が「動的に入った」ビジュアルに訴える投稿が基本です。
記念写真のような家族に動きが見えない集合写真ではなく、子供が笑顔で走りまわってっているシーン、キッチンで夫婦が食事を一緒に作っている楽しいシーンなどの「一瞬の動きを捉えた画像」が「楽しい暮らし」を伝えます。
このような発信は、「この家族はそういう楽しみ方なのか」と理解し、「自分たちなら、こうしたいかな」と興味を抱いていただき、「行ってみようか」という行動へつながります。
良く見る設備機器のみの画像・動画や暮らし感が見えない殺風景な画像は、お客様の「行ってみたい!」を引き出せません。
数ある投稿の中から自社に興味関心を持っていただくためにも、楽しい暮らしが見える発信をおすすめします。

心が躍るイベント

「楽しい暮らし」を魅せるイベントは、お客様の購買行動を刺激する有効なイベントです。
お客様の暮らしを中心に考え、「憧れ」や「楽しい暮らし」が具体的に見えることがポイントです。
例えば、女性に人気があるのが「光と風と緑」です。吹き抜けの開口部から光が差し込み、真冬でも光に満ちているリビング、リビングと一体となったガーデニングなどのテーマで具体的に暮らしを楽しんでいただくイベントでの集客です。

伝わるのはビジュアル情報

住宅という内部空間での暮らしを平面図や言葉だけで発信しても伝わりません。
「吹抜がある空間が明るい」ということを、「吹き抜け空間が明るいのは高い位置の開口部からも光がさすので、部屋の奥まで光が届くから明るくなります」と言葉や文字で説明するよりも、吹き抜けのある明るい空間で家族が楽しそうに過ごしている画像や動画を発信する方がお客様には伝わりますし、行ってみたい気持ちを引き出します。
情報の吸収は、視覚情報が80%以上を占めているとも言われていますし、建築適齢期のお客様はホームページやSNSなどの各種媒体に慣れ親しんでおり、文字情報だけでなく画像や動画などの視覚に訴える情報も活用して情報の取捨選択や自分に合うか合わないかなどの判断をしていますので、ビジュアルでの発信をおすすめします。

まとめ

集客のための発信の際には、自社住宅商品の安全/安心/快適を備えた性能や構造、生活動線などの利便性を考えたプラン、カッコイイデザイン、良い仕様の設備や部材などの優位性といった「発信したい情報」ではなく、「お客様のすまいづくりが楽しくなる情報」の提供を心がけることが大切です。
集客会場のシチュエーションや想定家族などによって最適な情報の内容も変わってきますので、情報を受け取るお客様視点で情報発信をすることをおすすめします。

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《執筆者》
株式会社ハウジングラボ
営業企画課長 眞田 智子

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