【営業会議の進め方】受注につなげる作戦会議の場が営業会議

営業活動の進捗報告、目標達成見込報告、その報告をうけて上司が住宅営業担当者に指導とはかけ離れたしっ責が延々と続くなど、営業会議より営業活動に時間を使いたいと思うような営業会議の経験がある方が多いのではないでしょうか。今回は、営業成果を大きくあげるための初回面談後のお客様に対する意味ある営業会議について考えてみます。

Contents

営業会議の目的

営業会議とは、「いかにして受注を獲得するか」の検討の場です。決して「報告会」ではなく、「受注獲得の戦略の検討と共有」して営業会議参加者全員で課題を議論し方針を決定するためにあります。

営業活動の改善

「良い住宅は売れる」時代ではなくなった現在、戦略的にかつ、効率良く受注に向かう営業活動をしなければ、会社として生き残っていけない時代です。したがって、住宅営業担当者が抱える案件の課題/問題を解決し、受注に向けての対策を検討します。お客様の発言を振り返り、どのような関心をお持ちなのかを把握し、次回アポ時に提供する内容の検討を行うなど、受注に結びつけるための行動の仕方の議論がポイントです。

情報共有でメンバーの住宅営業力アップ

1人の住宅営業として担当できるお客様の数には限りがありますが、営業会議で各住宅営業担当者の案件内容を共有することで、様々なお客様の「興味関心を示された部分とその理由」、「拒否された、もしくは無反応だった部分とその理由」などを知識として集積していくことができます。

受注につなげる営業会議の進め方

土地あり/土地なし、資金状況などのお客様の概要報告、次回アポスケジュールなどの進捗状況報告や限られた一部の人しか発言しない営業会議ではなく、参加者全員で課題や方針を議論します。

住宅営業担当者の事前準備

お客様ごとの受注検討をする営業会議では、「これまでの経過」「受注戦略」「実行計画」を住宅営業担当者ご自身の案件で作成し、その原案をもって営業会議に参加することが重要です。

お客様の興味関心に焦点を当てた議論

土地の有無や資金状況の他に、初回面談時のお客様が興味関心を示された部分の確認をします。その後、住宅展示場や完成住まいの見学会時に、お客様から「賛同をいただいた部分の理由」「拒否的な反応の理由」を共有し、検討を始めます。賛否のどちらにしても、理由が分かれば対策を議論できます。「理由」がよく分からない場合は、お客様の発言を振り返り、ご案内時にどこで立ち止まってじっと見ていたか、何について饒舌にお話しくださったかなどを思い返し、「理由」を推測します。「お客様の暮らし中心」視点の「この住宅が建てたい!」と思っていただけるポイントは何か、ということです。住宅営業担当者が訴求したいポイントとは異なります。あくまでも、お客様の興味関心に沿った行動の仕方の議論がポイントです。

例えば、

「週末に再度ご来場いただくアポがあるA様は、“広いキッチンが欲しい”とおっしゃっっているので、B社とC社の○○帖くらいのキッチンの説明をする予定です。」

という住宅営業担当者に対しては、キッチンでは誰が調理するのか、複数人が同時にキッチンに立つのか、コミュニケーションが取れるキッチンにしたいのか、など、お客様がキッチンで実現したいコトを明確にし、これに沿ったキッチンの資料・説明内容なのか、〇〇帖のキッチンで良いのか、など実現したいコトと説明予定のキッチンが合っているのかなどを議論します。

まとめ

営業会議は、状況報告の場でも、上司の話を延々と聞く場でもなく、受注を獲得するための議論の場です。受注戦略を検討する際の大切なポイントは、自社が考える住宅の特徴を説明する戦略を考えるのではなく、あくまでも、お客様が興味関心をお持ちの部分、つまり、実現したい暮らしを中心に訴求するための戦略を検討することです。お客様の暮らしにフォーカスした戦略は、今、最も受注に近づく営業戦略です。

ハウジングラボでは、お客様の「納得」と「満足」を高めて最短6週間で受注を獲得する住宅営業手法をご用意しています。新人でも短期間で修得可能な「いい暮らし実現営業」、他社従来営業とは大きく差別化した“この家が欲しい”を引き出すコミュニケーションができる「気づき共感営業」、ハイエンド層のお客様に対応可能な「暮らし触発営業」などです。また、住宅事業を安定継続/発展するための、「商品」「商品開発」「集客・マーケティング」「営業」「設計」「マネージメント」の分野からアプローチする注文住宅事業の「総合ビルドアップサポート」やコンパクトな工務店様・住宅会社様の住宅事業をサポートする「お役立ちLabo」をご用意しています。

是非ご活用ください。

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《執筆者》
株式会社ハウジングラボ
営業企画課長 眞田 智子

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