プライスレスの価値を持つ中高級住宅とは

ウッドショックによる住宅関連資材の価格高騰やインフレによって住宅価格は300~400万円ほどアップし、さらには住宅ローン金利のアップという環境下では、お客様は「住宅を建てるならなるべく安く」という意識が強まります。お客様が納得の付加価値を持つ住宅とは何かを考えてみます。

プライスレスな価値とは

「お金で買えない価値がある」というキャッチコピーで有名なクレジットカードの国際ブランドであるMastercardを例に挙げると分かりやすいかと思いますが、このMastercardは、自分や家族などの大切な人のかけがえのない体験には、お金で買えない価値があると伝えています。

人生を楽しみ、暮らしを楽しむための住宅を提供する工務店・住宅会社にとっても、この考え方は大切なポイントであると思います。

過ごす時間はプライスレス

設備や仕様などの住宅本体の良さに加え、新しい住まいで過ごす時間が「楽しい」「うれしい」「安らぐ」「爽快」などの感情がプラスになる住まいであることをご理解いただけると、プライスレスな価値ある住宅と認識していただけます。

「小さな幸せ」はプライスレス

「ピアノ演奏を楽しむための防音機能や音響機能を備えた本格的なピアノルーム」などの設備や金額が大掛かりになるような「大きな幸せ」でなくても、毎日の暮らしの中の1シーンが、より良く過ごせるようになるだけでもプライスレスな価値を持ちます。

例えば、食後に子どもたちがリビングのフリースペースでボール遊びを始め、それをお父さんとお母さんは嬉しそうに眺めながら食後のコーヒーを飲む場所がある、というような何気なく過ごしている時間が「嬉しくなる」時間が持てる空間にできることをご理解いただけるとプライスレスな価値になります。

「小さな幸せの積み重ね」がポイント

例えば、朝起きたらストレッチをする、家族全員が必ず揃うのは朝食時、紅茶が好き、など、お客様からお聴きしたことの中でも、見過ごしてしまいそうな「コト」に対して「幸せな空間で過ごしていただくための住まいづくり情報」を伝え、具体的な空間づくりの話題を積み重ねていくと、住宅を手に入れることによって「お金に換えられない幸せを得られる」と思ってくださいます。そして、「値段をつけられないプライスレスな住宅」として「高くても建てたい住宅」となります。

【参考記事】:【中高級住宅の必須条件】「小さな幸せ」の積み重ねの住まいづくり

「プライスレスな価値ある住宅」の効果

「お金で買えない価値がある住宅」つまり、「幸せな未来が見える住宅」「心豊かな暮らしが実現できる住宅」としてお客様に受け容れられると、他社とは一味違う工務店・住宅会社としての立ち位置を獲得することが可能です。

お客様を惹き付ける「プライスレスな価値」

モノへの執着が薄く、コト重視の価値観を持ち、自分らしさを大切にする現在のお客様が反応するのが「プライスレスな価値」です。自社住宅の価値に納得しなければ、「大差ないなら安くできる住宅で」、「家を建てるのではなく賃貸住宅で良い」ということになりかねません。一般的に言われる「良い住宅」、「良い品質の部材を使った家」、「上位グレードの設備を使用した家」というような「モノの良し悪し」では「欲しい」という気持ちにはなっていただけず、住宅によって「どんなことを体験・経験できるのか」という「コト」に住宅購買意欲をくすぐられるのが現在のお客様です。

【参考記事】:【売れる住宅営業になる!】今の時代に適した住宅の売り方

まとめ

300~400万円ほどアップしている住宅価格、住宅ローン金利のアップなどによって出費に対する意識がシビアになる環境下では、「価格を超えた価値」があることをご理解いただけないと、「より安い住宅」を提供している工務店・住宅会社に流れてしまいます。「モノの価値」より「コトの価値」を重視する現在のお客様には、「住宅を手に入れることによって得られる幸せ」の提供を最大の魅力として訴求していくことが、受注を獲得する最重要ポイントです。「小さな幸せのコト提案」をすると、お客様の反応が今までとは断然異なります。是非試してみてください。

ハウジングラボでは、お客様の「納得」と「満足」を高めて受注を獲得する住宅営業手法をご用意しています。新人でも短期間で修得可能な「いい暮らし実現営業」、他社従来営業とは大きく差別化した“この家が欲しい”を引き出すコミュニケーションができる「気づき共感営業」、ハイエンド層のお客様に対応可能な「暮らし触発営業」などす。他にも、住宅事業を安定継続/発展するための、「商品」「商品開発」「集客・マーケティング」「営業」「設計」「マネージメント」の分野からアプローチする注文住宅事業の「総合ビルドアップサポート」をご用意しています。
是非ご活用ください。
詳細は、下記URLからご覧ください。
https://www.housing-labo.com/consulting
https://www.housing-labo.com/training

《執筆者》
株式会社ハウジングラボ
営業企画課長 眞田 智子

関連記事

【受注力の上げ方】中高級住宅には中高級住宅に合った営業をしないと売れない

価格の話はお客様にとっても住宅営業担当者にとっても判りやすく、他社との違いが見えやすい話です。価格が安いことが魅力であることは否めませんが、価格だけで勝負すると低価格帯の住宅を売る工務店/住宅会社に中高級住宅が勝てるのか […]

【売れる住宅営業になる!】今の時代に適した住宅の売り方

インフレ下での顧客心理は「節約志向」になり、住宅の「予算」も「低めの予算」に下振れしています。このような市況環境で、従来通りの住宅営業のしかたを進めると、良い住宅を提供しているにもかかわらず、「高い」と言われて自社から離 […]

【中高級住宅の必須条件】「小さな幸せ」の積み重ねの住まいづくり

自社住宅の価格や性能は確かに大事ですが、「安ければ売れる」「性能が高ければ売れる」「良い設備(モノ)であれば売れる」といった要素が良ければ売れる時代ではなくなっています。「お客様にとって良い住宅」であることが重要であり、 […]

『安ければ売れる』、『付加価値があれば高くても売れる』という考えは、どちらも受注が難しい時代

住宅営業にとって自社住宅の価格や付加価値は確かに受注状況に大きく影響します。従来の「他社より価格が『安ければ売れる』」や「他社より価格は多少高いけれど自社住宅は差別化できる『付加価値を持っているので売れる』」という考えだ […]

新着記事

注文住宅上位客層シフトで「価格帯の大台突破」を成功させる戦略(後編)前中後の3編

【前編・中編のあらすじ】 前編では、住宅市場が直面する「価格の台替わり」という構造変化と、従来の「モノ売り」の限界について論じました。中編では、その打開策として「注文住宅の本質」、すなわち「個々の家族の暮らしにフィットし […]

注文住宅上位客層シフトで「価格帯の大台突破」を成功させる戦略(中編)前中後の3編

【前編のあらすじ】 前編では、現在の住宅市場が直面する「価格の台替わり」という構造変化と、その背景にある実質賃金の低下や家族像の多様化といった地殻変動について考察しました。従来の「モノ売り」の発想では、お客様の価格上昇へ […]

注文住宅上位客層シフトで「価格帯の大台突破」を成功させる戦略(前編)前中後の3編

今回は、現在の住宅市場が直面する構造変化を分析し、これからの時代に求められる新たな受注戦略を3回にわたって連載します。前編は、市場の「今」を正確に捉えるため、顧客マインドや社会構造の変化といった、戦略転換の必要性の背景に […]

【2025/2026年 注文住宅事業の進め方】「暮らし視点」で受注力・商品力・人材力を進化させる

少子化・人口減少・金利上昇・物価上昇と、注文住宅業界を取り巻く経営環境は今、大きな構造変化の渦中にあります。しかし、すべてがマイナスに振れているわけではありません。むしろ多様化・個別化が進み、「自分らしい暮らし」「人生の […]

【住宅展示場の来場者数推移から見る集客対策】集客数減少 → 受注棟数減少の解決方法

近年、住宅業界を取り巻く環境は、お客様のSNS、ネットからの情報収集が一段と進み、いつのまにか、集客数もさることながら、来場段階でのお客様の考え方も大きく変化しています。特に総合住宅展示場の来場者数推移に注目すると、来場 […]

【2025年住宅市場】新しい「中級住宅」の定義と現状認識

かつては、多くの家庭が手の届く価格で、ある程度の性能やデザイン性、暮らしやすさを兼ね備えた「ちょうどいい住宅」として捉えられていた中級住宅ですが、今はその基準が崩れつつあります。 経済状況の変化、ライフスタイルの多様化、 […]