2023年 住宅営業のトレンド

インフレや住宅ローン金利の上昇などの家計を圧迫する要因がある場合、お客様は資金に対して「節約志向」です。「今まで、この営業方法で上手くいっているから」という理由で従来通りの営業を進めると、お客様の思考や言動に対応できずに受注を逃してしまいます。今回は、お客様の変化に合わせた住宅営業について考えてみます。

Contents

住宅営業が受注に至らない原因

自社住宅商品の特徴を説明しても、「良い住宅を提供しているのに売れない」、「最高の自然素材を使用している住宅だが『高い』と言われる」など、苦戦を強いられる住宅営業担当者の声をお聴きすることが多々あります。契約をお断りされる原因は何なのでしょうか。

説明が一方通行になっている

工務店・住宅会社の営業担当者の住宅展示場や完成住まいの見学会でのご案内は、大きく分けると下記の2パターンが多数を占めます。

① お客様追随型ご案内
② 住宅営業強引印象主導型ご案内

「①お客様追随型ご案内」は、お客様にお好きなように会場を見学いただいて、立ち止まったり、ご家族で何か会話を始めた時のタイミングを見計らって自社住宅商品特徴の説明を一生懸命始めます。

「②住宅営業強引印象主導型ご案内」は、お客様が見たい場所や関心事に関係なく住宅営業担当者が自信を持って説明できる場所で説明を始めます。

「①お客様追随型ご案内」、「②住宅営業強引印象主導型ご案内」のいずれにしても、自分の話したいことだけを説明しているという現状です。お客様にとっては興味が薄いかもしれないことでも構わず説明を続けていることが、受注に至らない原因のひとつです。

質問ばかりしている

ご来場されたお客様の住所/氏名/資金/土地の有無などの建築与条件を知りたいのはやまやまですが、資金力を推測するために「お勤めの会社は?」といった質問や「建築予定地は?ご両親様の土地?」、「部屋数のご希望は?」といった質問ばかり投げかけて、肝心の自社住宅商品の説明はほんのわずか、といったケースです。この場合、お客様にとっては尋問のように感じられ、さらには、「自分の話を聞いてくれない信用に値しない営業担当者」というレッテルを貼られてしまい、受注に至りません。

お客様や世の中の変化に適した営業スタイルをとる

従来通りの営業の進め方をしていても受注が獲得しにくくなったと感じている方がいらっしゃるかと思います。これを、住宅の価格上昇、低予算といった「お金にまつわる問題だから」と捉えていては、これから先の受注獲得はさらに厳しくなります。

お客様の変化を知る

現在のお客様の思考・言動の特徴は以下の通りです。

①自分らしさを大切にする
②体感・体験に価値を感じる
③情報収集はネットで

建築適齢期である20代後半~40代前半のお客様は、個性や人間性を尊重された学校教育を受けており、「みんなと一緒」である必要は無く、「自分に合ったモノやコト」を好みます。したがって、「一般に良い住宅と言われる家」、「良い部材や設備を使った家」、「高い性能の家」などの「モノの良し悪し」で判断しかねない表現には魅力を感じません。家を建てることによって出来る「楽しいコト」「うれしいコト」「安らぐコト」などに魅力を感じます。

そして、お客様が住まいづくりを考え始めた時に、最初にとる行動がネットでの情報検索です。初期段階では、「住宅会社」「工務店」などのキーワードで住宅展示場や完成住まいの見学会の検索するかもしれませんが、色々と探していくうちに目に入る画像から、「こんな家にしたい」「こんなインテリアが好き」などの好みが明確になり、ご自身の希望を叶えてくれそうな工務店・住宅会社にコンタクトを取るというお客様が増えています。

つまり、漠然としながらも、ご自身が希望する住宅のイメージを持ってご来場されているのが現在のお客様ですので、お客様の想いをお聴きすることを後回しにした説明は「①自分らしさを大切にする」「②体感・体験に価値を感じる」に対応しておらず、受け容れ難いものなのです。

個々のお客様に合わせた応対をする

先述した通り、「みんなと一緒が良い」という価値観ではないのが現在のお客様ですので、「○○○様」の想いに応える応対をする必要があります。
お客様の興味・関心の対象を理解し、その内容に合った説明が大切なポイントです。

まとめ

今まで受注を獲得してきた営業方法では、自分らしさを大切にし、体感・体験に価値を感じる現在のお客様の思考や言動に対応できずに受注を逃してしまう確率が高まります。今後、受注を獲得するためには、個々のお客様の想いや興味・関心の対象を理解したうえで、適切な情報提供をしていくことが重要です。

ハウジングラボでは、お客様の「納得」と「満足」を高めて受注を獲得する住宅営業手法をご用意しています。新人でも短期間で修得可能な「いい暮らし実現営業」、他社従来営業とは大きく差別化した“この家が欲しい”を引き出すコミュニケーションができる「気づき共感営業」、ハイエンド層のお客様に対応可能な「暮らし触発営業」などす。他にも、住宅事業を安定継続/発展するための、「商品」「商品開発」「集客・マーケティング」「営業」「設計」「マネージメント」の分野からアプローチする注文住宅事業の「総合ビルドアップサポート」をご用意しています。

是非ご活用ください。

■住宅コンサルティング
https://www.housing-labo.com/consulting
■住宅営業/マネージメント/住宅設計研修
https://www.housing-labo.com/training

《執筆者》
株式会社ハウジングラボ
営業企画課長 眞田 智子

関連記事

【2023年おすすめ】工務店・住宅会社の集客策

住宅価格の上昇、住宅ローンの金利上昇に伴い、2023年は集客数の減少が見込まれます。人口減少も相まって、今後は以前のような集客数を確保するのが困難と言わざるを得ません。年明け早々先行きが暗くなってしまう話題ですが、このよ […]

「予算」を突破する住宅営業力

「お客様の予算内に収めないと受注できない」「失注するより値引きして予算内で受注する」など、お客様の予算に囚われ、厳しい状況に陥っている住宅営業担当者をお見かけします。さらに、お客様がネットなどで事前に調べたり、友人・知人 […]

住宅の価格アップに対応したプランを考える

住宅の価格が上がっても、従来客層のお客様では予算がこれ以上伸びないという場合が多発します。これに対応しようとすると「小さなプラン」になってしまい、坪単価はさらに上がったように見えて受注が遠ざかります。また、価格を意識しす […]

お客様への提案営業は時代遅れ 多様化する価値観に対応する住宅営業方法

提案営業と言われて早半世紀が経過しましたが、この間にネットが導入され、SNSが進化するなど、情報発信者が「エンドユーザー」へ移った令和の時代に、「提案営業は逆効果」となってしまいました。「提案営業」は情報化社会では「見方 […]

新着記事

ハウスメーカー・住宅会社・工務店集客数減少 → 受注棟数減少の解決策

住宅展示場協議会と住宅生産振興財団が発表した2024年2月の住宅展示場の来場者組数は、対前年同月比2.7%増の24万9423組とのことです。2024年1月の減少から増加へと転じましたが、様々な理由で、従来通りの集客数は見 […]

【住宅営業のコツ】値引きせずに新築住宅を受注するコツ

お客様から値引きを匂わされたら応じなければならないと思っていませんか。値引きしなくても受注出来る住宅営業のポイントをお伝えします。 「お客様の予算枠に金額を合せないと受注できない」「失注するくらいなら、多少値引きしてでも […]

初回プラン提示でお客様の納得を得るプレゼンテーション―②

初回のプラン提示でお客様にご納得いただく為のプレゼンテーションについて、前回は、何故お客様に初回のプラン提示でのプレゼンテーションがご納得いただきにくいのかについてと、お客様に伝わりやすいプレゼンテーション資料の見え方に […]

受注歩留まり率を高める住宅営業とは

「なかなか受注ができない」と日々あの手この手と対策を考えながら営業活動をしているかと思います。数多くのお客様に営業活動をして、その中から反応の良いお客様の受注を目指すのは、人口減少の時代には厳しい方法です。また、エンドユ […]

住宅営業の初回接客品質向上のポイント

住宅展示場や完成住まいの見学会などでの初回接客は、受注成否の80%に影響すると言われるほど重要です。住宅は、高額商品なため購入するかどうかの決定には慎重になるのが当然なうえ、物価上昇率に給与所得の上昇率が追いついていない […]

【競合対策の基本①】他社の悪口はタブー

住宅営業を進める上で必ずと言っていいほど存在する競合他社への対策は、受注を獲得するためには重要な対策のひとつです。しかしながら、間違った対策を打つと自分(自社)の信頼を失ってしまう危険があります。お客様は、その話をどのよ […]