地場工務店・住宅会社向け 住宅事業成長への課題解決(営業編①)

住宅事業の成長のためには様々な課題をクリアしていく必要があります。
弊社が地場工務店/住宅会社様へのコンサルティングを実施していく中で見えてきた解決すべき課題と解決策について、住宅事業の成長戦略取られている地場工務店/住宅会社様に共有させていただきます。

住宅事業は受注産業です。
住宅事業の受注を安定的に伸ばしていくための営業に関しての課題と解決策をテーマにします。

住宅事業成長への課題解決 営業編

①『営業の人員の入れ替わりが激しく定着しない』『受注が安定しない』

②『新人が中々育たない』
https://www.housing-labo.com/sales/post-2044.html

③『新たな拠点を担える人材がいない/育たない』
https://www.housing-labo.com/sales/post-2091.html

今回は、①『営業の人員の入れ替わりが激しく定着しない』『受注が安定しない』原因と解決策について記します。

安定した人員と受注を確保する

住宅事業は、創業期から10棟/年規模までは営業担当者は1~2名(社長の人脈と営業1名など)で非常に効率のいい受注体制になっています。
しかし、住宅事業の成長には規模に応じて住宅営業の人数が必要になります。

◎住宅営業人員の目安
20~30棟/年の受注規模では営業は4~6名(1チーム)
50~100/棟年の受注規模では営業は8~16名(2~4チーム)


住宅業界の営業職は一般的に転職が多く、営業の人員が増えることで、人員が定着せず、入社する人によって受注数にばらつきが出てしまい受注が安定しないという課題が出てきます。

安定した住宅事業の成長には、安定した人員の確保と目標の受注棟数が安定して見込める営業体制が必要になります。

自己流の営業方式の限界

住宅営業は、特に創業期から10棟/年、20~30棟/年から事業成長の為に営業の人数を増やしていくと、営業担当者のスキルや営業手法が違うために、採用した人数で何棟受注できるのか見通しが立てにくくなります。
また、会社毎に自社住宅の特徴や持っている資源が違うため、中途採用の営業の方が前職と同じように受注が上がらない場合もあります。

営業のインセンティブを増やし、成果報酬型での給与体系にして個人事業主の集まりに近い形で棟数を増やしていく手法もありますが、個人の営業手法になるので商品開発、集客策と連動した営業手法をしていくトータルな住宅事業戦略には適していません。
また、100棟/年を超えた事業規模を目指す場合にはトータルな住宅事業戦略が必要になってきます。

安定した住宅事業の成長には、お客様との出会いから契約までの営業の仕事基準を設けることで、安定した受注棟数を見込める体制を構築することができます。

営業の仕事基準

営業の仕事基準とは、営業の目標を設定することではありません。

例えば、初回面談の目標としてアンケート取得率、次アポ取得率があります。
ただ、これらの数値目標を達成しただけでは、例えば、アンケートに名前を書いていただいただけのものと内容までしっかり書いていただいたアンケートでは違いますし、次アポも次回会う約束を取り付けただけのものとお客様の望まれている資料をお届けするのとでは違います。

受注に繋がるアンケート取得、次アポとはどういった内容なのか、単純な目標設定ではなく初回面談から受注までのプロセスを分かりやすく明示する必要があります。

プロセスを明示すると、お客様にも住まいづくりで次は何をすればいいのか、何を判断すればよいのかが分かりやすくなり納得の住まいづくりが可能になります。
営業プロセスの各ステージを飛ばさず、順番にステージアップをしていくことにより、お客様が納得できる営業の受注プロセスが実現できます。

自社に合った営業の仕事基準

住宅の価格グレードや事業規模によって営業の仕事基準は違ってきます。
例えば、弊社のサポートでも価格グレード、事業規模によってお勧めする研修内容が違います。

いい暮らし実現営業研修
推奨価格帯 建物本体価格~2400万円 推奨事業規模10~30棟/年
https://www.housing-labo.com/training/training-574.html

気づき共感営業研修
推奨価格帯 建物本体価格2400~3500万円 推奨事業規模30~300棟/年
https://www.housing-labo.com/training/training-575.html

暮らし触発営業方式研修
推奨価格帯 建物本体価格2400~4000万円 推奨事業規模30~300棟/年
https://www.housing-labo.com/training/training-576.html

自社住宅の価格グレードや事業規模に合った営業の仕事基準を設定するだけでは制度を作っただけで結果が出ません。
形式的に受注プロセスを進めようとしても、お客様毎に状況は違い上手くいきません。
お客様の状況を理由に受注プロセスを飛ばしたり、順番を変えてしまうと仕事基準は形骸化してしまいます。
設定した仕事基準を進めるなかで、お客様毎に違う様々な状況に直面した際の具体策と応用ができる考え方を修得する必要があります。

上記の弊社研修では基礎研修を修得、その後に各営業の受注活動中の実案件を使って具体的に受注プロセスを前進させる具体策と応用が効く考え方を実戦的に修得していただく研修を進めています。

まとめ

住宅事業の成長に伴う営業面での課題の一つとして、今回は『営業の人員の入れ替わりが激しく定着しない』『受注が安定しない』ことにより安定的な受注が見込めない、ということについて取り上げました。
事業規模を拡大していくことにより、増員した住宅営業担当者が定着しない、採用した住宅営業人員によって受注数が安定しないことの原因は住宅営業の仕事基準の設定と運用ができていないことにあります。

営業の仕事基準は必要ですが、住宅営業、特に注文住宅営業はマニュアル化が難しい業種です。
また、マニュアル化ができないので数値目標を設定して追い回すという手法は、目標が形骸化してしまい内容が伴わないことが多くあります。
住宅営業の仕事基準とは、営業ステップごとに受注に向かう内容を設定して、考え方を実行していくことです。

住宅の価格グレードや事業規模によって営業の仕事基準は変わりますので、目指す自社の価格帯グレードや事業規模に合った仕事基準を設定していく必要があります。

営業の仕事基準を設定しただけでは結果に繋がりません。


どのようなお客様に対応するときにでも、営業プロセスの各ステージを飛ばさず、順番にステージアップを進められる実践の具体策と応用の考え方を修得する必要があります。

《執筆者》
株式会社ハウジングラボ
企業サポート事業部
取締役事業部長 松尾励朗

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