取得率100%が可能になるモデルハウス来場アンケート取得方法
2022/02/01

アンケート取得は営業活動を始めるのに欠かせないものです。
アンケートにご記入いただけなければ、次のご案内も追客も何もできません。
モデルハウスや見学会も少なくない投資がされて開催するのですから、来場されたお客様からアンケートを取得するということは、最低限しなくてはいけない住宅営業の仕事です。
そうはいっても、アンケートのご記入をお願いしてもスルーされてしまったり、拒否をされるお客様もいらっしゃいます。
見学会の時には、見学会の開催を許可いただいたお施主様に対して、見学会を開催するのに誰が来場されたのか名前も分からない方の入場はご遠慮いただくというセキュリティー面などの配慮のために、アンケートのご記入をご入場いただくために必須にさせていただくということはできますが、自社の展示場ではそうもいきません。
今回は、ご来場された全てのお客様にアンケートをご記入いただくためにどうすれば良いのか解説していきます。
Contents
アンケート記入は誰のためなのか

アンケート記入は、自社の営業活動に必要だからお客様に書いていただいていると思っている住宅営業の方は少なくありません。
お客様もご自身の個人情報を引き出されるだけのアンケートは、できれば書きたくありません。
もちろん、お客様の連絡先をご記入いただき、追客できるようにするためという側面もありますが、アンケート記入の一番の目的は「お客様のため」です。
ご来場いただいた際に、お客様のことを何も知らずにご案内をスタートすると一般論での案内になってしまい、お客様が関心をお持ちでない場所も関係なく時間を掛けて案内することになってしまいます。
アンケートをご記入をしていただくことで、お客様に合わせたご案内ができ、ご来場いただけた時間を有効にお使いいただくことができます。
お客様のお住いの計画に役立つ案内にアンケート記入が必要だということを、アンケートにご記入いただく際にお伝えします。
アンケートご記入内容を確認する

アンケートをご記入いただけた後にも、ほとんどの住宅営業担当者はアンケート記入項目が埋まっているかを一瞥しただけで案内をスタートしています。
これはアンケートをせっかく書いていただいたお客様に失礼ですし、アンケート内容を反映したご案内になっていません。
アンケートに書いていただいたお名前を確認して、その後はお客様のお名前でお呼びするのは当然です。
ご職業は、会社名は書いていただけなくても職種をお聞きするようにしましょう。
職種によって生活時間帯なども変わりますので、ご案内する際の内容にも大きく関わってきます。
また、学校や職場の場所との距離により、通勤、通学時間が変わり、朝食や朝の支度の時間帯が変わってきますので、キッチンや洗面などの使い方にも影響がでてきます。
アンケートにご記入いただいた内容を確認して、ご案内の仕方を変える必要があります。
お客様にご記入いただいたアンケート内容を確認し、反映したご案内の内容をお客様と共有するようにしましょう。
アンケートご記入内容を活かした案内

アンケート内容を活かしたご案内をする際に、お客様の関心事についてご案内するためには、アンケートの質問項目にも工夫が必要です。
ご来場されたご夫婦それぞれの関心事項を記入できる項目を用意しておきましょう。
①来場動機(何が気になって当社に来場されたか)
当社へご来場された理由に、何らかのお客様の関心事項が含まれている可能性があります。
当社への来場動機をアンケート内容に含め、記入して頂けていない場合もお聞きするようにしましょう。
②他社の住宅で気になったところ
お客様が他社の話をされると嫌な表情をしてしまう住宅営業担当者の方もいらっしゃいますが、競合に巻き込まれているということではなく、他社のモデルハウスを見学なさった時に気に入った部分は、お客様の関心事を理解することに繋がります。
③新しい住まいで実現したいコト
これが一番聞きたい項目です。
ただし、いきなり「どんな暮らしがしたいですか?」とお聞きして応えられる方はほぼいらっしゃいません。
この項目は、ご案内をしながら「ここでお客様ならどんな暮らしをされたいのか」をお聞きしながら埋めていきます。
④現在のお住まいへの不満
現在のお住いの不満点は、お客様に書いていただける項目です。
現在のお住いへの不満を解消できるのかを案内をしながら確認していただけます。
上記の①~④の項目をアンケートにご記入いただき、お客様の関心事について案内の方針を設定します。
自社の情報収集のためのアンケートではなく、ご記入いただいた内容に基づいて、ご来場いただいた場所では『この部分でご案内させていただきます』と、お客様の関心事についてご案内することをお客様にフィードバックできます。
お客様のお住いの検討を進める上で役立つ案内に活用するためのアンケートを実施することで、アンケート記入率を高めることが可能です。
弊社の研修を受講された住宅営業担当者には、このアンケート取得方法を実践していただき、見学会、総合展示場を含めご来場いただいたお客様のアンケート記入率100%を達成した方もいらっしゃいますし、住宅営業チーム平均で80%、90%を超えるアンケート記入率を実現できています。
お客様の関心事が初回来場時に掴めることで、その後の追客活動も的を外さない資料や情報をお届けすることができるようになります。
まとめ
アンケート取得は住宅営業担当者が確実に実施するべき仕事です。
モデルハウスや見学会のご案内の起点となるアンケート取得を確実に実行するためには、自社の情報収集ということだけでなく、お客様の住まいづくりの検討を進めるために役立つアンケートを実施しなくてはなりません。
ご来場されたご夫婦にとって最適なご案内をするためには、お客様の情報や関心事を知る事が重要なため、アンケートを活用してお客様と共有することが大切です。
お客様のお役に立てるアンケート記入の手法で、高いアンケート取得率を実現してください。
《執筆者》
株式会社ハウジングラボ
企業サポート事業部
取締役事業部長 松尾励朗