女子力がポイント! 住宅展示場・見学会でのイベント企画で受注に直結させる

住宅展示場や完成住まいの見学会への新規来場者の大幅な増加は見込めない状況です。総合住宅展示場に来場さるお客様も以前は3~4軒程度の住宅展示場を観て回るのが普通でしたが、コロナ禍の影響で、事前に観る住宅展示場を絞りこんで来場されています。

そして、「マイホームが欲しい」という想いを漠然とながらもお持ちの方は多数いらっしゃいますが、マイホームといっても、新築・中古共に戸建て住宅やマンションなど、様々な形態の住まいがあります。「マイホームといえば一戸建て、マンションやアパートなど集合住宅は若い頃の仮住まい」という意識をお持ちの方もまだまだいらっしゃると思いますが、現実として20代で婚約期間中に持ち家を検討される方も増加傾向にあります。さらに、マンションでは、露天風呂付、フィットネスルーム完備、ペット可、セキュリティー強化など、お客様にとって大きな魅力を付加したりして工夫を凝らしています。従来からの「お客様動向の傾向」が当てはまらくなって多様化が進み、「目に見える」魅力で攻勢をかけて勢いがあるのがマンションです。

こうした以前とは異なる状況下で集客を成功させるためには、ホームページやSNSでの情報発信は重要です。このSNSでの情報発信に対しても「いわゆる女子力」は重要ですが、イベント企画も暮らし視点で訴求するには「女子力」が必要な時代です。
今回は、マンションでは手に入れることができない魅力を付加して、住宅展示場や完成住まいの見学会へ集客し、受注を獲得するポイントを考えてみます。

Contents

マンションのメリット・デメリット

住まいとは、暮らしていく場所です。マンションで暮らすメリットとデメリットは何でしょうか。

マンションで暮らすメリット

① 生活していく上で便利
マンションは多くの場合、駅から徒歩圏内だったり、スーパーなどの商業施設や病院などが近くにあったりして、自宅から外出する時に利便性が高い。

② セキュリティーの充実
オートロックや共用スペースの防犯カメラの設置、管理者が常駐したり、警備会社の警備体制を敷いているマンションもあったりと、居住者の安心感を得られる。

③ 共用施設・設備がある
・24時間いつでも出せるゴミ捨て場
居住者の都合の良い時間にいつでもごみを出せる。
・ゲストルーム
友人や親戚などが遊びに来た時に自宅に泊まってもらう場合、布団の準備や掃除などしないといけませんが、数千円費用はかかりますがゲストルームに泊まってもらえば便利。
・フィットネスルームやプール
出勤前・退社後、自宅からわざわざ出かけなくても、気軽に運動できて便利。

マンションで暮らすデメリット

① 音やプライバシーのトラブル
隣や上下階の居住者のテレビの音・洗濯機が動いている音、掃除機をかける音、子どもの声や足音などの音が聞こえてきて不快な想いをしたり、逆に自分が音を出してしまっている可能性がある。

② 間取りの変更や水まわりの移動に制約がある
マンションの構造によって、自由なリフォームができない場合がある。

③ 増築できない
家族が増えたり、モノが増えても購入した専有部分以上に増築することができない。

戸建て住宅のメリット・デメリット

戸建て住宅で暮らすメリットとデメリットは何でしょうか。

戸建て住宅で暮らすメリット

① 専用の敷地を自由にできる
居住者専用の庭を作って楽しんだり、ご自身の好きなように敷地を使える。

② 自分の暮らし方に合った住まいで楽しく暮らせる
勤務形態の関係で、ご夫婦それぞれの寝室をつくるなど、お客様の暮らしに合った住宅で暮らすことができる。

③ 音やプライバシーのトラブルが起きにくい
戸建て住宅はマンションよりも隣家と距離が離れており、上下階に他家族が居住していないため、家族が出した音は外からは聞こえにくいためトラブルが起きにくい。

戸建て住宅で暮らすデメリット

① 敷地と建物のメンテナンスは自分で行う・手配する
住宅に何かトラブルが起きたり、敷地内の手入れなどは、自分で行うか業者を手配しなければならない。

② 防犯上のリスク
外から侵入しやすく、空き巣などに狙われやすい。

量より質の集客企画

外観を見比べてみて、全国大手住宅会社の住宅とローコスト系住宅会社の住宅には大きな差が見られなくなり、性能的にも各項目で最上級の性能を両者ともに表示しています。「どこも同じような建物」と素人目には見えてしまいます。「住宅の魅力の均質化と低下」です。
「大きく良く」見せようとしてサイズを敷地目いっぱい大きくし、仕様を上げると、「豪華で大きすぎて現実離れしている」とお客様から敬遠されます。それではと、「現実的なサイズで標準仕様」で見せると「なんか夢がなくてしょぼい」と思われてしまいます。住宅という「モノ」を見せての集客限界がここにあります。

そもそも、集客企画の狙いは「量の確保」から「受注につながる質の高い集客」の時代に入っています。
「こんな暮らしがしてみたいな」という「憧れ」と「これなら自分たちにもできそう」が合いまった「ときめきの暮らし」が見える集客企画が必要です。
従来のような様々なキャンペーン企画で来場者数を追う集客企画から、少人数でも受注につながる質の高い集客へのシフトです。このイベント企画には暮らしを楽しむ感性としての「女子力」が必要になっています。

行ってみたいイベントを内包した住宅展示場/完成住まいの見学会

「集客」は住宅展示場や完成住まいの見学会という「モノ」への集客です。

お客様は、住宅というモノを買いに来ているが、実際に手に入れたのは「こんな暮らしがしたかった」という、ご自身があこがれる「ときめきの暮らし」というものです。収納の工夫、躯体性能などの訴求は、「収納不足」「寒い」「暑い」「地震が心配」という暮らしのマイナス領域の解消です。
「楽しい」「心豊か」な暮らしは、プラス領域に訴えるものです。

そして、戸建て住宅の最大のメリットを活用して集客します。
戸建て住宅の最大のメリットは、専用の敷地を活かして、暮らしを楽しむことができることです。現在のお客様は、「暮らしをより楽しくしてくれるコト」にお金を使いますので、敷地と暮らしの楽しさのときめく部分のプラス領域に焦点を当てたイベント企画のテーマで集客します。

お客様が「ときめきの暮らしに気づく」イベントに来場され、「憧れ」や「楽しい暮らし」が具体的に見えて、自分たちがそれをベースにどういう暮らしにしたいのかという「暮らしを楽しみ人生を楽しむ住まいの具体化」を考えていただくことができれば、初回面談からいきなりお客様の住まいづくりに入れます。限度はありますが、原則として「暮らしのプラス領域」はプライスレスの価値があります。実現したいコトを触発するご案内です。このような、暮らしの楽しさを刺激する触発力があるご案内は、受注にグッと近づきます。

【参考記事】「不満の解消」と「満足の向上」は似て非なるもの

「グリーンのある生活」のイベント企画

女性に人気があるのが「光と風と緑」です。吹き抜けの開口部から光が差し込み、真冬でも光に満ちているリビング、リビングと一体となったガーデニングなどのテーマで具体的に暮らしを楽しんでいただくイベント企画がポイントです。

「グリーンのある生活」の例

リビングやダイニング、書斎などの室内に観葉植物や花を置いてグリーンを楽しむ暮らしを演出したり、窓から見える庭を工夫したり、住宅とグリーンを一体化させて心豊かな暮らしの工夫をします。もちろん庭自体を楽しむ演出でも構いません。暮らしの空間である住宅と庭が融合した戸建住宅の魅力を創出します。そして、「私ならもっとこうしたい」と具体的なご要望を引き出して営業活動を進めるために、住宅展示場や完成住まいの見学会では、お客様に楽しさの体感体験をしていただくことがポイントです。

体感体験では、例えば、書斎の椅子に座って観葉植物を眺めていただいたり、水やりなどのグリーンのお世話をしていただいて、水道の場所やじょうろや肥料をしまう場所は、どこにどれくらいの大きさが良いのかを、住宅営業が収納扉を開いて説明するのではなく、お客様に実際に実演したいただいて、ご自身の手が届く最大の高さの棚へ出し入れして使いやすい高さの上限など、具体的にして共有します。お客様自身の体感体験を通して収納の使用目的や使用頻度に応じた設定を行うなど、一歩踏み込んだご案内で触発します。

【参考】庭の楽しみ方色々

<庭の種類>
① ガーデンタイプ
② パティオタイプ
③ ニッチガーデン(バスコート等)
④ ルーフガーデン

<庭の楽しみ方>
① ガーデニングを自ら楽しみたい
・庭いじりが好き
・イングリッシュガーデンを作りたい etc

② ガーデニングは好きだがとことんはできない
・芝生の手入れは大変・・・
・花は育てたい etc

③ 見るのは好きだが手入れはどうも
・ガーデンは好きだが手入れはめんどう・・・
・緑が多く花がいっぱいあるのは好き etc

④ ガーデニングそのものより庭で楽しみたい
・バーベキューや焼肉を家族、友人と楽しみたい
・ゴルフのパターやスイングの練習がしたい

⑤ 本格的な庭を楽しみたい
・日本庭園等プロに設計して欲しい
・手入れもプロに頼みたい

お客様の庭に対する考え方によって、興味関心を持っていただける庭の種類は異なります。自社の住宅展示場や完成住まいの見学会で開催可能な庭を考慮してイベント企画を計画することをお勧めします。

集客宣伝の発信内容

「イベントテーマ」が見える1枚の画像だけでもお客様の想像力を掻き立てます。「グリーンのある生活」がテーマであれば暮らしの中にどのようにグリーンを取り入れているのかが分かる人物入りでの心豊かな楽しい暮らしのシーンが見える画像/動画を掲載します。「こんな暮らしがいいなあ」から「私ならもっとこうしたい」とお客様の想像力を掻き立てることがポイントです。お見せしたシーンを売っているのではなくそのシーンをベースに「いいね」から「こうしたいな」へ昇華させる余韻を持った画像/動画です。女子力の高い社員の方にご担当いただく必要があります。

触発から気づき共感へ

イベントの設えも、細部まで「グリーンのあるときめきの暮らし」が伝わるようにします。
イベントへの集客よりもそこから始まる「暮らし触発営業」が実行しやすいようなイベント会場の住宅展示場や完成住まいの見学会の細部の設えがポイントです。まさに「神は細部に宿る」という言葉通りになると思います。イベントの「グリーンのある生活」で触発して「お客様ならどのように日頃の生活を楽しまれますか」という固有名詞のお客様の住まいづくりにいきなり入っていくことができます。「質の高い集客」とはこういうように「来場」⇒「触発」⇒「自分ならどうしたいのか(気づき共感営業)」⇒「具体化」の流れが組み立てられていることを指します。

暮らし視点のイベント企画

住宅という「モノを見に来るお客様」を集めるイベント企画から、「ときめきの暮らし」という「コトを体感体験しに来るお客様」へイベント企画の視点をシフトします。集客キャンペーンの景品目当ての名簿数を増やすより、確実に受注につながる少数客の集客です。集客=受注ステージのスタートが具体的に進められるように細部まで高い女子力で企画します。「女子力」保有者は女性に限ったことではありません。女子力の高い男性社員も最近は急増しています。
社内の隠れた人材を活かすチャンスでもあります。

まとめ

住まいの選択肢が多種多様な現在、今後さらに集客減少は継続的に進むと思われます。少子高齢化という需要母数の漸減に加えて戸建/マンションのリノベーション、賃貸住宅の高装備化など様々な住居の選択肢が増える中で注文住宅を選択していただくために、注文住宅の購入という投資しがいのある魅力を訴求する集客イベント企画が必要です。
従来のモノ売り発想を「モノからコトへ」と発想を切り替える好機ととらえて、女子力あふれる「ときめきの暮らしイベント」企画はお客様の心に響きますので、確実に受注につながる集客策を推進しましょう。

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《執筆者》
株式会社ハウジングラボ
代表取締役 松尾俊朗
一級建築士

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