【住宅営業の基本 | ご案内編】住宅展示場や見学会は営業がリードすると受注に近づく
2022/06/24
住宅展示場や完成住まいの見学会などでお客様をご案内する際、「実際にお客様が住むとして」という視点で観る・使ってみるなどの体感をしていただき、そして、広さや高さなどの使用感に加え、お客様ご自身が実現したい暮らしにはどのようなスペースが最適なのかをイメージするために考えていただくことが受注に最も近いご案内です。
したがって、お客様が思うままに見学される後ろにポジショニングして説明をしたり、お客様主導の質問に答えていく営業スタイルでは、住宅営業がお客様をリードすることが難しく、受け身の営業になてしまいます。
今回は、お客様に「強引な営業」と思われずに「自分に強く関心を持ってくれる営業」として、リードしながらご案内する方法について考えてみます。
Contents
リードしてご案内するメリット
住宅営業主導で進めるご案内は、言葉と物理的ポジションの2通りがあります。
①住宅営業からお客様に会話を投げかけて、これにお客様が応えていく
最初の言葉を住宅営業から放つと、この順番で会話のキャッチボールが進んだり、住宅営業がご案内したい場所にお客様を誘導することが可能です。
②物理的にお客様の先にポジショニングしてご案内する
自社住宅の一番魅力がある場所や体感体験していただきたい場所などへ、住宅営業ご自身が設定した営業シナリオで進めることができます。
最初期にお客様に受け容れられることがポイント
ご案内時は、お客様との距離を1~1.5mを基本にします。
お客様との距離が1m以下になると不快感を与えてしまいますし、1.5m以上距離があると親近感を持っていただけず信頼を得ることが難しくなります。
したがって、接客距離である1~1.5mを保つことがポイントです。
接客距離(1~1.5m)と笑顔
お客様との距離を1~1.5mに保つと、住宅営業の笑顔が常にお客様の視界に入ります。
住宅営業の笑顔は、お客様に「リラックス」「住まいづくりのモチベーションアップ」を与えることができ、ご説明した内容を覚えていただきやすくなります。さらに、そのご説明した内容についてしっかりと考えていただける効果があります。
リードしながらご案内する方法
強引ではなく自然にリードし、自社住宅の魅力をご理解いただくためには、1~1.5mの距離、笑顔と促しに加え、住宅営業が心から「お客様のための住まいを実現するお手伝いをしたい!」という想いを持つことも重要です。
言葉でリードする
常にお客様の前にポジションをとり、リードすることが原則ですが、階段などでお客様が先に上がられる場合などは、「階段を上がり切って右の部屋へお入りください」と、お声をおかけすると、ほとんどのお客様はこの言葉の通り「階段を上がり切って右の部屋」にお入りくださいます。
前に立ってリードする
住宅営業の満面の笑みから「どうぞ、こちらへ」と促されると、ほとんどの場合、お客様はその方向へ進まれます。そして、ご案内中にお客様がバラバラに見て回ることも防ぐことができます。
行かせたい方向を空ける、行かせたくない方向を封鎖する
場所ごとに「どうぞ、こちらへ」と促されることに不快感をお持ちになるお客様もいらっしゃいます。このようなお客様の場合には、会話の流れにもよりますが、観ていただきたい方向を空けたり、行かせたくない方向に立って住宅営業がご案内の流れを作ります。
ご案内時の歩き方
基本動作である立ち姿をベースに、移動は素早く、テキパキ感を持って行うため、歩く速度は時速6km/hを基準にします。秒速1.67m/sec.です。
この速度は、住宅内を歩かれるお客様の平均速度2km/hを最初の一歩目で追い越せる速度です。お客様をリードしてご案内するために必要なスキルです。
時速6km/h(秒速1.67m/sec.)を身につけるためには、室内にテープを貼り、距離を設定し、何秒で歩くのかという訓練を繰り返し、歩行速度感覚を身につける方法が最も手軽にできるスキルの身につけ方です。正確に時速6km/h(秒速1.67m/sec.)を身につけたい方は、スポーツクラブのトレッドミル(ウォーキングマシン)等で6km/hの歩行速度感を体に染み込むまで歩くことをお勧めします。
まとめ
リードしてご案内することの目的は、お客様を住宅営業の思い通りにご案内することではなく、お客様を受容れ、お客様のお考え、想いやご要望を真摯にお聴きしますが、「いいなり」にならず、「お客様のためになる」行動を執るためです。お客様にとってより良いご案内をするために、追随するのではなく、リードするご案内をお勧めします。
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《執筆者》
株式会社ハウジングラボ
営業企画課長 眞田 智子