他社とは別の売り方で差をつける
2022/12/09
「住宅営業担当者が知りたいお客様の情報」は、「予算」「年収(世帯年収)」「土地の有無」が代表的です。そして、説明したいことは、安全/安心/快適をお約束する自社住宅商品の耐震・制震性/耐火性/断熱気密性/耐久性/防犯などのハード面のことや部屋数/収納量/生活動線などの生活利便性を備えたプラン、仕様やデザインなどの外形的な良さの特徴です。しかしながら、お客様のご予算や土地の有無などをお聞きし、自社住宅商品のハード面の特徴を説明するのは、すべてと言って良い工務店/住宅会社が一生懸命にされていますので、他社と同じ説明のしかたでは差別化が難しい状況です。今回は、従来とは異なる切り口の営業のしかたで差をつける方法について考えてみます。
Contents
初期段階のご要望を叶えるだけでは競合になる
お客様が現在お住まいなのが戸建て住宅でもアパートでもマンションでも何かしらのご不満をお持ちです。例えば、冬は足元が冷える、収納が足りない、部屋が狭い、部屋数が足りないなどです。そのため、このような不満を解消するためのご要望をお持ちになっているお客様が多くを占め、かつ、他社でもこのようなご要望を伝えており、「お客様の不満の解消」はどこの工務店/住宅会社でも実現できます。したがって、「不満の解消」は他社よりも有利になる要素ではありません。「不満の解消」だけでは「価格が安い方が良い」と競合他社を引き入れる原因にもなります。
未来の暮らしが見える情報提供がポイント
「モノ」が充足している現在の日本では、「家を持つ」ことが目的ではなく、「家を持つことによって得られる心豊かな時間を過ごす」ことが目的になっています。しかしながら、このことに気づいているお客様は皆無といってよいでしょう。
お客様中心の住宅営業は「自分が暮らすとしたら」という仮定が効果大
お客様中心の住宅営業のポイントは、住宅展示場や完成住まいの見学会などで「自分が暮らすとしたら」という視点で見学していただき、体感体験していただくことです。この時に大切なのは、普段、どのように過ごしていらっしゃるのかを再現していただくことです。
例えば、ダイニングテーブルでお子様とトランプで遊ばれているお客様には、まず、ダイニングテーブルでトランプで遊ぶシーンを再現していただきます。その際に、どんなトランプゲームをしているのかもお聴きして再現していただきます。「7ならべ」など広さが必要なトランプゲームで遊ばれていらっしゃる場合には、「もう少し大きいダイニングテーブルが良いかも」などの感想をお聴きすることができますので、どれくらいのサイズが必要かをお聴きし、そして、これに合わせたダイニングの広さも決めていくことが可能になります。
大きなダイニングテーブルでお子様と楽しく遊ぶことが可能な場所になることが伝わり、自然な流れで住まいづくりを具体化できます。
画像で楽しさのバリエーションを魅せる
大きなダイニングテーブルだと、「実現できる楽しいコト」が増えますが、これを言葉で伝えてもイメージが食い違っていたり、ご理解いただけなかったりもします。このような時に、テーブルでの様々な「コト」画像をお見せすると言葉で伝えなくてもお客様に伝わり、さらに、「これもやりたい!」というご要望を引き出せ、お客様の楽しい暮らしを触発するには有効な手段です。
例えば、お父さんとお子様が一緒に考えながら勉強している画像、お母さんとお子様が餃子を作っている画像、タブレットやスマートフォンで家族で動画を見ている画像などです。
このような画像をお見せすることによって、お客様がどのように楽しみたいのかという、お客様ご自身も気づいていない部分のチャネルを拓くことが可能になります。
これが「お客様中心の住宅営業」であり、他社と大きな違いを持つ住宅の売り方と考えます。そして、このような「お客様中心の住宅営業」は、極一部の住宅会社を除いて、どこの工務店/住宅会社も実践していませんので、「楽しい暮らし」で他社より有利になる大きなチャンスです。
まとめ
現在多くの工務店/住宅会社の営業担当者が採っている営業のしかたは他社と差別化しにくいため、価格で比較され、さらには、競合を惹き込むことになり兼ねません。こうした問題を解決し、お客様を惹き付けて受注するためには、個々のお客様の楽しい暮らしへの対応が必須です。住宅展示場や完成住まいの見学会で、お客様ご自身の暮らしに置き換えて考えていただいて初めてお客様が実現したい暮らしを自覚されます。
お客様の楽しい暮らしを触発するご案内が他社との違いを明確にし受注に近づきます。
ハウジングラボでは、お住まいでの楽しいコトのシーンを画像でお見せし、触発する営業ツールをご用意しています。お客様にお見せするだけで営業力を発揮する便利なツールです。お客様の「納得」と「満足」を得やすいツールとしておすすめです。工務店の住宅営業をサポートし、リーズナブルな料金で大きな効果が期待できるハウジングラボの「お役立ちLabo」サービスです。是非ご活用ください。詳細は、下記URLからご覧ください。
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《執筆者》
株式会社ハウジングラボ
営業企画課長 眞田 智子